2017 Fiscal Year Research-status Report
閉塞性睡眠時無呼吸における新たなスクリーニング検査法の開発
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17K17198
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
古橋 明文 愛知医科大学, 医学部, 講師 (90556094)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 舌圧 / 無呼吸低呼吸指数 |
Outline of Annual Research Achievements |
閉塞性睡眠時無呼吸の要因として、上気道周囲の骨性顎顔面形態とそのなかに収まるべき舌や軟口蓋といった上気道軟部組織の大きさの解剖学的アンバランスがあげられる中、睡眠中の筋弛緩作用に伴い上気道の易虚脱性が増悪し閉塞性睡眠時無呼吸を発症するなど、上気道拡張筋の筋活動が 閉塞性睡眠時無呼吸の重症化に関与する可能性が示唆されている。本研究では、上気道拡張筋の筋活動を、Ultrasound shear wave elastographyを用いて顎二腹筋の弾性値を評価し、最大舌圧測定値やPSG 検査による睡眠検査結果(無呼吸低呼吸指数・最低 SpO2・覚醒指数など)と比較することを目的とした。当該年度において、閉塞性睡眠時無呼吸患者に対する最大舌圧測定を計72名に対して行った。その結果、最大舌圧測定値と無呼吸低呼吸指数には負の相関関係が認められ、最大舌圧測定値の低下が閉塞性睡眠時無呼吸の増悪につながる可能性が示唆されている。また、経鼻ファイバースコープにて上咽頭部から下咽頭部 を観察し上気道断面形態(面積)の最大狭窄部位において、断面積の計測を行い、 上気道断面形態が下顎位によって容易に変化し、下顎前方移動により上気道拡大をもたらすことが確認されており、今後、Ultrasound shear wave elastographyを用いて顎二腹筋の弾性値測定時の上気道断面形態を計測することが当該年において可能となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
閉塞性睡眠時無呼吸における最大舌圧測定値と無呼吸低呼吸指数の関連性について検討は行えたものの、Ultrasound shear wave elastographyを施行した症例数が予定数に達せず、顎二腹筋の弾性値と各項目の比較検討が行えていない。今後、予定数に達した後、検討予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
Ultrasound shear wave elastographyを施行した顎二腹筋の弾性値測定を行い、当該年度に行われた最大舌圧測定値と無呼吸程呼吸指数の関連性の結果と併せて検討することにより、閉塞性睡眠時無呼吸 の重症度を判定するスクリーニング検査法として Ultrasound shear wave elastographyが応用可能であることを示す。
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Causes of Carryover |
購入予定物品費に対して当該年度残額が不足したため、次年度に繰り越し、次年度交付予定分と併せて使用する予定とした。
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Research Products
(1 results)