2018 Fiscal Year Research-status Report
effect of the nasoalveolar moliding treatment for patients with cleft lip and palate
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17K17243
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| Research Institution | Osaka University |
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Principal Investigator |
大槻 浩一 大阪大学, 歯学研究科, 招へい教員 (80736877)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 歯学 / 外科 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、術前顎矯正治療の効果を検討するものである。本年度は以下の研究を行った。非症候性片側性完全唇顎口蓋裂患児7例を対象とし、PNAM(術前顎矯正)治療前後と初回口唇形成術後1か月および術後1年時に3dMDface systemを用いて撮影した3次元顔貌写真ならびにマエストロ3Dオルソシステムを用いてデジタル化された3次元上顎歯列模型の相同モデルを作成し、平均化した。その後、口唇外鼻ならびに歯槽の形態変化の距離および統計学的な有意差に応じて significance probability mapを作成し、口唇外鼻形態ならびに歯槽形態のPNAM治療前後における形態変化について検討した。その結果、顔貌に関しては、①健側上口唇は裂方向に、患側上口唇は前下方に移動することで口唇裂を縮小する、②上口唇の変化方向に沿って外鼻も変化し、健側に変位した鼻翼形態が改善する、③患側鼻翼が前方に挙上されることで、鼻翼形態が対称となることが示唆された。また口腔内においては、④主にmajor segmentが顎裂方向に伸長し、顎裂を縮小する、⑤minor segmentは全体的に前方に伸長する傾向を認める、ことが示唆された。口唇外鼻形態と歯槽形態の変化は類似点が認められ、歯槽形態を改善することで口唇外鼻形態の改善が可能であると考えられる。また、口唇形成術、術後1年の時点では外鼻形態に有意な変化は認めず、PNAM治療によって術後の後戻りを軽減している可能性が示唆された。significance probability map を用いることで、形態変化の視覚化が可能であり、これを利用して矯正力の適切な方向や大きさの視覚的な評価ツールとなり、PNAM治療により口唇外鼻および歯槽形態を一次手術において有利な形態に是正できることおよび患者説明に有用なツールとなる可能性が考えられた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度は、3dMDを用いて、撮影分析を行うことが可能であったことからPNAM治療後の顔面形態ならびに歯槽形態の経時的変化を検討することができた。PNAM治療により上顎歯槽形態のみならず、披裂に伴う口唇外鼻の変形は縮小し、一次手術における形態付与に有利に働いていると考えられた。
ただ、データの取り込み、整理、画像の構築に関して、雇用を契約することができたが、パソコンのトラブルなどによる雇用中断などにより、症例数が予定より少ない現状である。
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| Strategy for Future Research Activity |
Handyタイプの撮影装置であるVectraH1および固定式撮影タイプの3dMDにて、患児の治療前、治療後の撮影を引き続き進め、症例数を増加させ、本年度得られた結果をより信頼性のあるデータにしていく予定である。また、現在撮影時期がPNAM治療開始前、PNAM治療終了後、口唇形成術術後１週間、術後１年であるが、口唇形成術前の時期をより詳細に検討することにより、患側鼻翼の下垂の防止方法を検討する。
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| Causes of Carryover |
雇用が中断してしまい、雇用予算の繰り越しが本年度も生じる形となった。また、海外での学会発表を予定していたが、臨床上の都合により、本年度も中止となり、その費用として準備していたが未使用になった。
次年度は、分析用ソフトの更新と学会発表、論文費用に研究費を使用する予定である。
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