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2017 Fiscal Year Research-status Report

CD82特異的miRNAを介した腺様嚢胞癌Dormancy Therapyの開発

Research Project

Project/Area Number 17K17259
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

千北 さとみ  九州大学, 歯学研究院, 共同研究員 (10711179)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2019-03-31
KeywordsCD82 / 腺様嚢胞癌 / miRNA
Outline of Annual Research Achievements

唾液腺悪性腫瘍の一つである腺様嚢胞癌は、強い局所浸潤能と肺をはじめとした遠隔転移能を有するが、反面、発育が緩慢なものも多い。よって、担癌状態で比較的長期に生存する患者も少なくないが、やはり現在の所、その治療は外科的切除に頼るしかなく、他にエビデンスが確立された治療法は無い。しかしこの特性を逆に考えると、強い局所浸潤能や遠隔転移能を制御できれば10年、20年といった長期の生存の可能性を意味し、口腔癌の中ではそれが可能な唯一の癌腫であるとも言える。そこで本研究では研究代表者が一貫して追求してきた分子であるテトラスパニンCD82/KAI1(CD82)やその関連microRNA(miRNA)を用い、長期担癌生存、いわゆる『Dormancyを目指した腺様嚢胞癌治療の開発』を目的とした。
本研究では、先に述べた中から、CD82の制御に関わるWntシグナル系上流で働くmiRNAに着目した。この中でanti-oncomiRと考えられるmiR-203を腺様嚢胞癌細胞に導入させ、悪性形質の変化を解析することを計画した。
【in vitro におけるmiR-203強制発現腺様嚢胞癌細胞の増殖、浸潤能への影響の確認】
miR203 mimic及びmiR203 inhibitor等の遺伝子材料や細胞株は既に研究室にて所有しているものを使用した。腺様嚢胞癌細胞での悪性形質に与える影響をin vitroにて確認する必要があった。
1)実験に用いる腺様嚢胞癌由来のACCS(低悪性), ACCS-M(高悪性、高転移性)細胞のCD82タンパク発現をWestern blottingにて確認した(ベースとなる発現レベルの確認)。
2)上記2つの細胞株にmiR203 mimic及びmiR203 inhibitorのtransfectionを行い、細胞増殖能をMTT assay、細胞浸潤能はゼラチンをはじめとした各種基質を用いたBoyden chamber invasion assayにて変化を確認中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

遺伝子導入がなかなかスムーズに行かなかったことと、研究に割く時間が予定よりも限られてしまったことにより、当初の予定よりも研究が遅れている。

Strategy for Future Research Activity

【in vivoでのmiR-203 delivaryによる腺様嚢胞癌細胞移植腫瘍の悪性形質変化や生存期間の確認】
in vivoでの実験はやや複雑である。この細胞はヌードマウス接種にて腫瘍を作ることは分かっているが、発現抑制のためのDrug deliveryをどのように行うかが問題である。以前はアテロコラーゲンなどを担体として用い ていたが、in vivoでの核酸導入に特化された試薬( in vivo-jetPEI○Rなど)も販売されているため、これら を用いることが安価でかつ確実と思われる。これらの試薬は毒性も抑えられ、標的腫瘍に集まりやすい性質を持 っている。
1)局所での増殖、浸潤はlateral flankへの腫瘍細胞注入モデルで解析する。腫瘍細胞をヌードマウスの両側l ateral frankへ接種し腫瘍巣を形成した後、in vivo-jetPEI○RにてmiR203 mimic及びmiR203 inhibitor等をtai l veinより注入する。腫瘍を摘出し、特にACCS-M細胞において、浸潤先端の浸潤様式確認や、形成腫瘍の体積や 、重量の比較検討をコントロール群に対し行う。ここでは各種免疫染色やwestern blottingも行いたいが、腫瘍 の大きさを考え、免疫染色を優先する。別の実験系で、生存曲線を作ることを行う。 2)転移巣における解析は、腺様嚢胞癌の肺転移傾向の多さに着目し、ACCS, ACCS-M細胞をtail veinより注入 する。肺転移巣を作った後、1)と同様にin vivo-jetPEI○RにてmiR203 mimic及びmiR203 inhibitor等のdeliv aryを行い、インディアインクを摘出肺に気管より注入し、転移巣の数をはかることで評価すると共に、別の実 験系で、生存曲線を作ることを行う。

Causes of Carryover

本年度は、消耗品を始め、すでに購入済みであった試薬や抗体、プライマーを使用して研究を行った。また、予定よりも研究の進行が遅くなってしまったこともあり、使用金額も少なくなったことが一因にあると考えられる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2017

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 線維素性唾液管炎と診断した3例 Three cases of sialodochitis fibrinosa2017

    • Author(s)
      千北さとみ、大山順子、蔵原慎一、石井広太郎、秋本直柔、上妻亜也子、長野公喜、清島保、清水真弓、森悦秀
    • Organizer
      第62回 口腔外科学会総会・学術大会

URL: 

Published: 2018-12-17  

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