2017 Fiscal Year Research-status Report
異種動物由来の脱細胞化口腔粘膜基質による角化歯肉の誘導
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17K17271
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
江頭 寿洋 長崎大学, 病院(歯学系), 医員 (50638096)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 口腔粘膜 / 再生 / 脱細胞化基質 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、まずブタ上顎から角化粘膜として口蓋粘膜(K-AAOM)、非角化粘膜として歯槽粘膜(U-AAOM)を採取し、それを脱細胞化処理することから開始した。その上で、脱細胞化処理を施した口蓋粘膜由来の脱細胞化口腔粘膜基質(K-AAOM)と歯槽粘膜由来のそれ(U-AAOM)の性状解析を開始した。解析は、HE染色から基底膜を染めるPAS染色、そして基底膜や真皮層における様々な蛋白発現の解析を実施している。現在、一部基底膜成分の蛋白発現に差異を認める知見が得られたため、現在詳細な解析を加えているところである。また、口蓋粘膜と歯槽粘膜を構成する線維芽細胞の培養を開始し、細胞増殖能や遺伝子・蛋白発現などの特性解析も開始した。しかしながら、これら2種に由来する細胞の特性に現在明確な差異を認めていないため、さらに詳細な解析を実施しているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
脱細胞化基質作製の過程において、無細胞化の処理条件確立に当初の予定より時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は前年度行う予定であった口蓋粘膜由来の脱細胞化口腔粘膜基質(K-AAOM)と歯槽粘膜由来のそれ(U-AAOM)の差異についての更なる詳細な性状解析、およびに移植実験を実施していくが、移植実験を先行させることで期間内に少しでも多くの知見を蓄積していく。
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Causes of Carryover |
移植実験を年度内に開始することを予定していたが、脱細胞化基質の性状解析に時間を要したため、次年度からの開始とした。そのため、実験動物などの経費を繰り越して使用することにした。
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