2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of peptide vaccine therapy targeting oral cancer stem cells with comprehensive HLA ligandome analysis
Project/Area Number |
17K17282
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
宮本 昇 琉球大学, 医学部附属病院, 助教 (80749565)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | がん解細胞 / ペプチドワクチン / 免疫療法 / 再発予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
がんの三大治療法といわれる手術、放射線療法、化学療法に加え、分子標的治療の普及や、免疫チェックポイント阻害剤の保険適応を始めとするがん免疫療法の発展によって、がん治療は日進月歩に進化し、その選択肢も多様化している。しかし、がんの治療法は多数確立されている一方、再発予防法に関してはほぼ皆無である。そこで、代表者らは、がんの再発予防法としてペプチドワクチンに注目し研究を行った。 がんは、大多数の非がん幹細胞と、ごく少数のがん幹細胞から構成され、がん幹細胞は、自己複製能、多分化能、腫瘍形成能、更に化学療法、放射線療法に対する治療抵抗性を有することが明らかになっている。つまりがん幹細胞は、再発・転移・浸潤の根源であり、且つアプローチ方法が非常に限定されるがん細胞の亜集団として、再発予防を考える際に最も優先的に排除すべき細胞と考えられる。そこで、がんの再発予防法としてがん幹細胞を標的としたペプチドワクチンの開発を目標とした。 細胞株より、がん幹細胞、非がん幹細胞成分を抽出し、網羅的なHLAリガンドーム解析によりがん幹細胞のみに提示されるペプチド群を同定した。それらのうちの一つがIV9ペプチド、およびコードする遺伝子ASB4であった。 IV9合成ペプチドを用いて健常人、がん患者PBMCを刺激したところ、特異的CTLの誘導、及び特異的CTLクローンの作成作成に成功した。特異的CTLを用いて、in vivo、in vitroにて抗腫瘍効果の検証を行った。 in vitroにておいて移植された腫瘍モデルは、少数のがん幹細胞と多数の非がん幹細胞からなることを考慮すると、がん幹細胞成分を排除することが、腫瘍形成を制御するのに必要かつ十分な条件であり、CTL免疫療法の治療・予防戦略において、がん幹細胞を標的とすることの有効性を示唆する結果となった。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Upstream Position of Proline Defines Peptide-HLA Class I Repertoire Formation and CD8(+) T Cell Responses.2019
Author(s)
Hongo A, Kanaseki T, Tokita S, Kochin V, Miyamoto S, Hashino Y, Codd A, Kawai N, Nakatsugawa M, Hirohashi Y, Sato N, Torigoe T
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Journal Title
The Journal of Immunology
Volume: 10
Pages: 2849-2855
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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