2022 Fiscal Year Annual Research Report
Study on application method of interstitial photodynamic therapy for advanced oral cancer
Project/Area Number |
17K17292
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
宮本 重樹 東京医科大学, 医学部, 兼任助教 (80420975)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | マウス移植腫瘍モデル / タラポルフィンナトリウム / 組織内光線力学的治療 / 光線力学的治療 / 口腔進行癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウス移植腫瘍モデルにおいてタラポルフィンナトリウム「ME2906」を用いた組織内光線力学的治療(iPDT)による抗腫瘍効果の検討を行った。実験動物には、マウス線維肉腫細胞株(Meth-A)を側腹部皮下に移植したマウス(BALB/c、雄、11週齢)を用いた。実験群は非照射群(n=7)、外照射(PDT)群(n=7)、組織内照射(iPDT)群(n=7)とした。PDT群に対してME2906を10mg/kgの用量で静脈内投与し、投与2時間後に全身麻酔下で半導体レーザーに接続した直射型ファイバーを用いて、腫瘍部位に照射エネルギー密度100J/cm2でレーザー照射した。iPDT群に対しては、PDT群と同様の条件でシリンドリカルディフューザーファイバーを用いて、腫瘍組織内にレーザー照射した。レーザー照射前の腫瘍体積を1とし、施行3日目と7日目の腫瘍体積を相対腫瘍体積(Relative Tumor Volume、RTV)に換算し、治療効果を評価した。レーザー照射施行3日目ではPDT群とiPDT群の腫瘍体積は非照射群に比較して低値で、両群ともに照射前の腫瘍体積より低値であった。非照射群とPDT群(n=6)、非照射群とiPDT群(n=6)のRTVに統計学的有意差(p<0.001)が認められた。さらに、iPDT群の腫瘍体積はPDT群に比較して低値で、両群のRTVに統計学的有意差(p<0.05)が認められた。施行7日目ではPDT群とiPDT群の腫瘍体積は非照射群に比較して低値であった。非照射群とPDT群(n=6)、非照射群とiPDT群(n=5)のRTVに統計学的有意差(p<0.05)が認められた。非照射群、PDT群に比較して、iPDT群ではレーザー照射3日目のRTVが有意に小さいため、ME2906を用いたiPDTはマウス移植腫瘍において著明な抗腫瘍効果を得られることが示唆された。
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