2017 Fiscal Year Research-status Report
Verification of the safety of intravenous sedation to patients with dementia and depression, and development of novel stress mitigation method
Project/Area Number |
17K17298
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
山田 麻記子 鶴見大学, 歯学部, 非常勤講師 (20556526)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 精神鎮静法 / マイクロダイアリシス / ストレス / うつ / 認知症 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯科治療がストレッサーとして生体に受容される過程と静脈内鎮静法の作用発現に重要なニューラルネットワークである、①ストレスを認識・認知するネットワーク②不安や恐れなどのいわゆる陰性情動の発現に関係するニューラルネットワークについて検討を行っている。 脳内神経系の細胞体部位と神経終末を同一動物で同時に複数部位を測定するマルチプローブ・マイクロダイアリシスを用いて、無麻酔・無拘束・自由行動状態のラットにストレスを負荷した際の脳内ノルアドレナリン、ドーパミン、セロトニン神経活動を検討している。 ラットに負荷するストレッサーとしては、従来の多くの研究で用いてきた再現性と信頼性の高いストレスとして、Handling stressを行い、脳内ノルアドレナリン、ドーパミン、セロトニン神経活動から、その再現性が確認できた。研究対象とする精神鎮静法薬であるベンゾジアゼピン系薬ミダゾラム、デクスメデトミジン、CRF1受容体選択的拮抗薬を投与する際の投与濃度が決定した。 脳内での神経活動をリアルタイムで同時に捉えるために、本研究課題で購入、増設した高速液体クロマトグラフィー・電気化学検出器を使用し、脳内のサンプルを同時に定量測定を行っている。マイクロダイアリシスプローブの挿入脳部位は、①ストレスを認識・認知するネットワークでは、青斑核と大脳皮質内側前頭前野②不安や恐れなどのいわゆる陰性情動の発現に関係するニューラルネットワークでは、背側縫線核と扁桃体基底外側核としている。実際に薬物を局所還流する部位としては、青斑核または背側縫線核で行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究対象とする精神鎮静法薬は、ベンゾジアゼピン系薬ミダゾラム、デクスメデトミジン、CRF1受容体選択的拮抗薬を、実際に青斑核または背側縫線核に局所還流するための薬物濃度決定に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究対象とする精神鎮静法薬(ベンゾジアゼピン系薬ミダゾラム、デクスメデトミジン、CRF1受容体選択的拮抗薬)を局所還流し、Handling Stressを10分負荷した状態での神経伝達物質の変動を、青斑核、背側縫線核以外の局所灌流下でも検討する。
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