2018 Fiscal Year Research-status Report
Development of oral health-related self-efficacy scale for the patients with cancer
Project/Area Number |
17K17379
|
Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
松田 悠平 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (80759209)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 自己効力感 / がん患者 / 口腔保健 / 計量心理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、がん患者の口腔保健に関わる自己効力感尺度を開発し、信頼性、妥当性の検証をすると共に、副次的なアウトカムとして横断研究によってその実態を明らかにし、歯科衛生指導のエビデンス構築及びチーム医療の推進に寄与することを目的としている。2017年度は「がん患者の口腔保健に関わる自己効力感尺度」を開発するためのインタビュー調査および文献検索を実施し、暫定版を作成した。研究計画の当初は半構造化面接法によるインタビュー調査を実施し、完全なオリジナルの尺度を作成する予定であったが、既存の口腔保健に関わる自己効力感尺度と開発する尺度が類似する可能性が示唆された。そこで、作成方法を類似尺度から質問項目を抽出する方法で暫定版を作成することにした。作成の流れは、がん患者に対するインタビューと文献検索によって得られた他の自己効力感尺度から質問項目プールを作成、プールから各質問項目を吟味して抽出し、暫定版の質問用紙を作成した。その後、作成した暫定版について、歯科医師、歯科衛生士によって内容的妥当性について検討を行い、完成させた。 2018年度以降は暫定版尺度をがん治療を受ける入院患者(日本の男女別上位5位以内のがん胃・大腸・肝臓・肺・前立腺・乳房に加え、口腔有害事象の頻発部位である頭頚部を加えた7部位のがん患者)に対して、経時的にデータ収集を行い、データ解析により新規開発した尺度の信頼性と妥当性を検証し、その成果報告を行うことを予定していた。 現時点で201名の入院患者が登録されており、再テスト法に必要なデータ、継時的なデータ等も含め解析に必要な最低限度の症例数が集まっている。 従って、2019年度は中間解析を実施し、信頼性・妥当性を検証する予定である。また、2019年6月にはサンフランシスコにて開催される国際学会にて本研究の成果を報告する予定であり、同時に論文の作成、投稿まで行うことを予定している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2017年度は予定通り「がん患者の口腔保健に関わる自己効力感尺度」を開発するためのインタビュー調査および文献検索を実施し、暫定版を作成した。2018年度よりデータ収集を開始し、現時点で201名の入院患者が登録されており、再テスト法に必要なデータ、継時的なデータ等も含め解析に必要な最低限度の症例数が集まっている。従って、2019年度は中間解析を実施し、信頼性・妥当性を検証する予定であると共に、6月にはサンフランシスコにて開催される国際学会にて本研究の成果を報告する予定であり、同時に論文の作成、投稿まで見通しが立っているため、おおむね順調に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後、中間解析を実施し、信頼性および妥当性が確認でき次第、データ採取を終了とする。また、速やかに成果を論文化すると共に、本研究にて採取されたデータのサブ解析も行い、研究成果を増やしていくことを予定している。
|
Causes of Carryover |
当初データ採取が予定より早まる可能性を見越して2017度にデータ解析用の物品費を計上していたが、予定が計画通りのスピードで進行したため2018年度以降に物品を購入する予定となったため、想定していた物品費が余剰となっている。
|