2017 Fiscal Year Research-status Report
小児口腔ケアを対象とした新たな医療連携開発:エビデンス構築による医科との関係強化
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17K17385
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
山田 裕之 日本歯科大学, 生命歯学部, 助教 (20725171)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 細菌性肺炎 / 薬剤耐性菌 / 医療連携 / 小児 / 不顕性誤嚥 / 肺炎 / 細菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
小児における肺炎や肺炎を疑う発熱は、重症化し死に至ることがある。平成27年人口動態統計月報年計の概況からも、1-4歳及び5-9歳の死因の第5位に肺炎が示されていることから、小児の肺炎予防は、非常に重要な対策課題である。しかし、小児の口腔内細菌と肺炎に関するエビデンスは、成人と比べて少ない。そのため、歯科が介入する必要性や、特に入院中の医療依存度の高い高度医療依存児への歯科的なニーズや、在宅移行時の歯科的になニーズについては未確認な部分が多い。そこで本研究では、小児の肺炎予防のためのエビデンスを構築することを目的としている。ニーズアセスメント調査:入院中や在宅移行となる児に対する、歯科の必要度について、首都圏の母子周産期医療センター(総合・地域)を対象にアンケート調査を行った。内容は、「高度医療依存児が、入院中に歯科との連携が必要になった症例はありますか」「高度医療依存児が、退院時に歯科との連携が必要になった症例はありますか」と、オープン形式の設問も含めた調査を行った。合計100施設に郵送し55施設から返信があった(55%回収率)。結果については、テキストマイニングを用いて、より具体的なニーズについて解析中である。細菌検査:当クリニックに来院する気管切開児を対象に、常在菌とその薬剤耐性についての検討を行うことを目的に、検査対象の菌種を絞り込み、薬剤耐性については薬剤感受性試験に用いる抗菌薬の選定を行った。検体は唾液と、気管切開部からの喀痰及び分泌物としている。検体が入手出来次第、解析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ニーズアセスメント調査:現在解析作業中であり概ね当初の予定通りに進捗している。 細菌検査:対象菌種の選定や薬剤感受性試験に用いる抗菌薬の選定は概ね問題なく行えた。検査については、気管切開を行っている児を対象としているため、外来で来院する児が少なく、対象児のリクルートが当初の予定通りに行えず進捗状況はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
アンケート調査:解析結果をまとめ、母子周産期医療センター(総合・地域)と歯科との関わり合いについて、現状を学会で報告する。また、アンケートを行った施設に結果と考察を報告する。 細菌検査:検体採取が出来次第検査を行い、常在菌とその菌の薬剤耐性を確認する。結果が揃い次第、解析を行う。耐性菌が確認できた場合は、その傾向をまとめ、学会で発表を行う。
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Causes of Carryover |
細菌検査の被験者のリクルートの遅延に伴い、検査代やその他の消耗品や機材の購入が遅れているため。
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Research Products
(1 results)