2019 Fiscal Year Research-status Report
高齢知的障害者の口腔保健の実態把握と口腔衛生介入による発熱・肺炎抑制効果の検証
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17K17389
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
野々山 順也 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (00760406)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 知的障害者 / アンケート調査 / 高齢化 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は高齢知的障害者の研究を遂行するにあたり前段階として行った、知的障害児の調査で協力いただいた施設が所属する愛知県障害者福祉協会の協力のもと、愛知県内にある知的障害者施設(37箇所、1200名)を対象とした口腔に関するアンケート調査を実施した。(愛知学院大学倫理員会は承認済みである) アンケート調査より、知的障害者の口腔清掃者はかなりの割合で障害者本人のみが行っていることがわかった。また、知的障害者の現在歯数などの口腔状況や歯科治療に関するトラブルは、養育者の仕上げ磨きの状況や養育者や施設職員の口腔の関心度が関連していることが予測された。さらに、アンケート回答者の約3割が介護している知的障害者の歯の本数を把握していなかった。つまり、仕上げ磨きの状況や養育者の口腔の関心度は、口腔状況と密接に関連していることが予測されており、2020年度に行う予定である、口腔に関する実態調査で明らかにしていきたいと考えている。 知的障害者の高齢化の問題点として、知的障害者の年齢が50歳を過ぎると介護者が両親から施設職員もしくは知的障害者のご兄弟となってたいた。両親が介護する場合と異なり、きめ細かい介護や仕上げ磨きの状況にも変化が起こることが予測されるため今後の実態調査で明らかにしたい。 また、その2019年度のアンケート調査の分析内容や2020年度以降に行う口腔についての実態調査についての結果は、障害者歯科学会学会や知的障害者関連の英語論文等で2020年度内に発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルスの影響で、施設への実態調査が行えない状況である。また、コロナウイルスの影響で、福岡にあるアンケート調査票をエクセルファイルに打ち込む業者がお休みであるため、分析を出来る内容が限られているため。 ただ、アンケート調査は実施済みのため2020年度中の分析および発表は十分に可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナウイルスの問題が終息後、アンケート調査票から高齢化する知的障害者が抱える歯科的問題点を分析、論文投稿していく。また、施設への口腔についての実態調査結果を基に知的障害者の高齢化に伴う口腔状態の分析を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスに伴う緊急事態宣言により、実態調査を行うことが出来ず、調査に伴う経費等に残金が生じた。
助成金の使用用途は、アンケート調査の打ち込み料金、論文投稿費用、学会発表費、パソコン購入費用、消耗品費を計上する。
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