2022 Fiscal Year Annual Research Report
Economic, Social, and Organizational Values of Nursing Practice in Wards as Perceived by Nurses: A Multidimensional Shared Value Extension Model
Project/Area Number |
17K17394
|
Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
國江 慶子 東京女子医科大学, 看護学部, 准教授 (80748898)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 看護実践 / 価値 / 病院 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、病院の各部署での看護実践の多様な価値を看護師の認識から明らかにし、看護実践の同時実現する多様な価値の拡大モデルを構築することを目的とし、半構造化面接による質的研究を実施した。5病院10病棟の看護師33名にインタビューを行い、自部署での看護実践やその貢献・何に役立っているかについて尋ねた。語られた内容を、看護師の実践の意図や価値に着目し、質的帰納的に分析した。得られた価値が実践にどのように位置づくかを確認した。さらに自部署の実践の価値がどのように看護師に認識され、また何により認識が広がるかを確認し分析を進めた。一連の分析結果をつなげて全体像を理解しモデルの構築を目指した。自部署の看護実践には患者、他部署・他部門、病院組織、他施設、同僚等に対する価値があり、自部署の実践の価値には多側面があった。、一つの実践には、複数の価値が重なって存在しており、同時に複数の価値を実現しうる可能性があった。一方で看護師は、看護実践にそれらの価値一つ一つを個別には認識しており、複数あることに気づいていない、もしくは複数あることは気付いても重なりや同時に実現しうることは認識していない可能性があった。個々の価値の認識は、経験的に、もしくは、他者の語りや討議の機会での気付きによって得られる可能性があった。直接的な患者への効果に関連する価値は気付きが得やすい一方で、多角的な価値を実践と結び付けて理解する機会は日常的には少ない可能性があった。価値と関連づけて認識するさらに重なりを捉えるは実践とその価値を振り返ることが必要な可能性が示唆された。
|