2018 Fiscal Year Research-status Report
災害時における糖尿病患者の準備状況の解析に基づくセルフマネジメントプログラム開発
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17K17400
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
大山 祐介 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 助教 (40789567)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 糖尿病療養者 / 地震災害 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本で発生した3つの地震災害で被災した糖尿病療養者の生活における困難を明らかにした。 方法はScopusおよび医中誌webで1995年から2018年までの地震災害によって,被災した糖尿病療養者を対象とした文献を検索し,23編の文献を得た。被災した糖尿病療養者の困難についての記述をコード化し,帰納的に分析した。分析した結果,「薬を失くしたことや対応がわからないために治療の継続が難しい」,「自分の糖尿病の状態に合った食事を摂取できない」,「今までのように運動療法ができない」,「地震後の恐怖や不安で眠れない」,「被災後は糖尿病の治療以外のことのほうが大切に感じられる」,「避難所生活が糖尿病を悪化させる」,「交通の手段がなく病院を受診することができない」,「コミュニティ崩壊によって孤独を感じる」,「情報がなく先が見えない」,「糖尿病を隠す,あるいは病気について相談しない」の10カテゴリーが見出された。被災した糖尿病療養者は,地震災害によって食事や運動,環境など生活状況の変化に関連した困難が生じており,生活の変化を視点として被災者に接するという看護支援の方向性が示唆された。 研究については日本災害看護学会第20回年次大会で発表した。また,論文は作成後投稿し,査読対応中である。 この研究結果をもとに現在は「糖尿病療養者の災害に対する考え・感情・行動」というテーマで研究を計画し,糖尿病療養者を対象に質的な調査を実施する段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
文献検討についての論文作成に時間を要した。ひとつの学術雑誌の査読対応を行ったが、採択されなかったため、投稿先の変更を行った。その際、新たな文献を追加するなどの作業に時間がかかった。 研究計画では被災した地域の糖尿病療養者を対象にしようと考え検討した。しかし、大規模な地震災害などから時間が経過していることや、被災者の心理的な面などを考慮し、断念した。そのため、研究計画に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在すすめている「糖尿病療養者の災害に対する考え・感情・行動」についての調査を行い、研究結果を第25回日本災害医学会総会・学術集会で発表する予定である。
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Causes of Carryover |
研究実施が遅れたため。 インタビューデータの文字おこしなどを業者に依頼する費用とする。それによって、研究の進度を早める。
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