2019 Fiscal Year Research-status Report
あん摩手技を用いた下肢マッサージによる看護師の腰痛改善効果に関する実証的研究
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17K17410
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
関 恵子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 講師 (40760393)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 腰痛 / 看護師 / マッサージ |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、文献検討の実施、倫理審査の承認を受け、病院・研究対象者の選定を行い研究を開始した。現在、病院看護師の実態調査、健康成人を対象とした下肢マッサージの考案および効果検証を完了し、研究の第2段階まで進むことができた。 以下、第1段階、第2段階の概要について説明する。 第1段階では、26名を対象とした夜間勤務に重視する看護師の姿勢のモニタリングと腰背部筋組織のHb動態変化を組み入れた実態調査を行った。 第2段階では、28名の健康成人を対象とし、考案したあん摩手技を用いた下肢マッサージの効果検証を行った。下肢マッサージの前後で腰背部のHb動態および下肢の筋質点数が有意に上昇し、腰背部の血行が促進される結果が得られた。 今後、考案したあん摩手技を用いた下肢マッサージとの効果を比較するため、通常のマッサージによる検証も検討していく。 次年度は、第一段階、第二段階の研究の成果発表を行うこと、病院での第3段階(看護師を対象とした考案したあん摩手技を用いた下肢マッサージを行うことによる腰痛改善効果の検証:短期および、第4段階(1~2か月の長期介入効果の検証)の研究を遂行していく予定である。研究協力病院の選定は完了しており、新型コロナウイルスの感染流行時期に目途がついた時点より着手していきたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度は、産休・育児休業より復帰し、当初の計画より遅れていた部分をクリアし、予定通りの研究計画を遂行できている。次年度は、研究成果発表および次の段階へ進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、第1段階・第2段階の研究成果発表を行うとともに、研究を第3段階・第4段階へ進めていく。現在、新型コロナウイルスの流行に伴い、臨床現場での介入研究が難しい状況となっている。新型コロナウイルスの流行が終息次第、実験が直ちにできるよう感染予防対策の検討・実験方法の見直しを行う。
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Causes of Carryover |
今年度、第1段階・第2段階で当初予定していた研究被験者数が下回ったことや病院での実態調査の際の謝金が不要となったことが予定していた助成金執行額に残金が生じることとなった。しかし、組織血液酸素モニター・解析ソフトの購入が当初の予定額を超えていることから、残金部分は、第3段階・第4段階の謝金およびデータの解析、研究成果発表に使用していく計画である。
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