2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K17417
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
南嶋 里佳 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 助教 (10783764)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 減災教育 / ヘルスリテラテシー / ソーシャルサポート / ソーシャルスキル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究のテーマは、在留外国人に対する減災教育プログラムの構築である。我が国における自然災害の発生は年々増加しており、医療・保健の観点から自助・共助に必要な知識、スキルは日本国民の大きな関心事となっている。また、日本国民のみならず、増加の一途をたどっている在留外国人も同様に、自らの生命と健康を守るために、自然災害に備える知識・スキルを身に着ける必要がある。 これらを背景として、本研究では、在留外国人に対して、災害前に実施すべき教育プログラムを構築するために必要な項目や内容について明らかにすることを目的として研究を実施している。初年度(1年次)は、文献検討を行い、日本人に比べ、外国人の方が優位にPTSDの発症率が高いことや、医療・保健の被害を最小限にとどめるには、発災前の準備が最も需要であることが明らかとなっている。 次年度(2年次は『問題の道程と一般的ニーズ評価:災害時に被災した外国人を支援した経験のある対象者(Step1)』のため、インタビュー調査を実施した。さらに、『学習者のニーズ評価:被災した経験のある外国人が必要とする支援(Step2)』のインタビュー調査を完了した。 本年度(3年次)は『問題の道程と一般的ニーズ評価:災害時に被災した外国人を支援した経験のある対象者(Step1)』として、災害時に被災した在留外国人のヘルスリテラシーの課題を抽出した。また、被災した在留外国人を支援する上で課題となる2つの要因〔①支援者側の要因(支援組織、支援者個人)〕と、〔②環境要因(相互作用、社会システム)〕について抽出した。 一方、『学習者のニーズ評価:被災した経験のある外国人が必要とする支援(Step2)』については、分析途上の段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していた研究対象者に対して研究依頼を実施することが不可能になった為、新たな研究対象者を選定する必要があり、それら一連の作業に時間を要した。結果的に、その後の調査、分析に至るまで当初の研究計画よりも遅延が生じた。また、それに伴い、研究目的をより精緻に達成するための学会参加や、論文投稿のスケジュールも遅延している状況であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までに、『問題の道程と一般的ニーズ評価:災害時に被災した外国人を支援した経験のある対象者(Step1)』として、災害時に被災した在留外国人のヘルスリテラシーの課題を抽出した。また、被災した在留外国人を支援する上で課題となる2つの要因〔①支援者側の要因(支援組織、支援者個人)〕と、〔②環境要因(相互作用、社会システム)〕について抽出した。これらの結果を基に、今後は、『学習者のニーズ評価:被災した経験のある外国人が必要とする支援(Step2)』として、被災した在留外国人のヘルスリテラシ-の課題を明らかにし、外国人が自らエンパワーメントすることができるようにソーシャルサポートプログラム(減災教育)の具体的内容について抽出することを予定している。また、ソーシャルサポートを強化するためのソーシャルスキルの抽出を行う予定である。
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Causes of Carryover |
本研究の進捗状況が遅れているため、次年度使用が生じた。使用計画としては、必要物品・旅費・人件費などの支出に充てる予定である。
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