2018 Fiscal Year Research-status Report
Study on the employment needs of non-regular employment nurses
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17K17418
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Research Institution | Seitoku University |
Principal Investigator |
滝 恵津 聖徳大学, 看護学部, 助教 (70626001)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 非正規雇用看護師 / 研修 / 連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
非正規雇用看護師の就業上のニーズを、質的記述的に明らかにすることを目的とした。研究協力の得られた2施設4名の非正規雇用看護師を対象に、インタビューガイドに基づき、インタビューを実施した。調査内容は、非正規雇用を選択した理由、業務内容、就業上の困難、正規雇用看護師との連携、研修内容等とした。分析方法は、録音したデータの逐語録を作成し、一次コードとして、非正規看護師の就業上のニーズに該当する内容を抽出した。二次コードとして、類似する内容をカテゴリ化した。 対象は、非正規雇用看護師4名の内、病棟勤務が3名、外来勤務が1名であった。4名全員が子育て中であり、育児と家庭との両立を理由に、一度離職した後、病院を替え、非正規雇用を選択していた。就業上のニーズとして、非正規雇用看護師が離職後、新たに就業を開始する時期は、「ブランクによる不安」「慣れない環境への戸惑い」を感じており、「部署の業務内容に応じた研修」「正規看護師に直ぐに確認できる雰囲気」を希望していた。勤務時間数が少ないことによる「患者情報不足への不安」に対して、「正規雇用看護師との情報共有」を図っていた。受け持ち業務により「時間内に帰れない」困難があるが「正規雇用看護師の理解」「先輩ママナースの存在」が働く上での安心感に繋がっていた。「今までの経験を生かす」ことや「正規雇用看護師からのプラスのフィードバック」は、看護師として働く自信に繋がっていた。また、師長からは、「雇用形態や勤務時間の調整」を受けていた。非正規雇用として働くことに「今の働き方への満足」を感じつつ、育児や家庭、今後の看護師としての働き方を考え「今後の働き方を模索」していた。 本調査より、非正規雇用看護師の就業上のニーズとして、部署の業務内容に応じた研修や、「時間内に帰れない」困難に対する業務内容の調整、正規雇用看護師との連携の必要性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成30年度は、非正規雇用看護師へヒアリングした結果を元に、非正規雇用看護師および正規雇用看護師へ質問紙調査を実施する予定であったが、まだ実施できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
非正規雇用看護師へのインタビュー調査から明らかになった就業上のニーズを加味した質問紙票を作成する。関東地区の病院に勤務する非正規雇用看護師約500名、および正規雇用看護師約500名へ、質問紙調査を実施する。回収率に応じて、調査規模を拡大する。質問紙調査の結果を元に、双方の就業ニーズに沿う働き方を提案する。提案先は、調査協力をいただいた病院および、学会発表や論文の投稿を行う。
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Causes of Carryover |
平成30年度に実施予定であった、非正規雇用看護師および正規雇用看護師への質問紙調査が実施できていないため。 今後の使用計画は、郵送法による質問紙調査を実施するため、質問紙の印刷および郵送代、データの入力代に用いる。また、調査結果の報告のための旅費、学会発表等の旅費に使用する。
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