2017 Fiscal Year Research-status Report
2型糖尿病患者が家族サポート感取・対応力を発揮するための患者教育プログラムの開発
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17K17438
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
堀口 智美 金沢大学, 保健学系, 助教 (40768826)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 2型糖尿病 / 感取・対応力 / 家族サポート / 血糖コントロール / 性差 / セルフケア |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、重度の合併症のない時期の2型糖尿病患者の家族サポート感取・対応力の実態を明らかにすることを目的とし、アンケート調査を行った。性差の関連を考慮し、男女別に分析を行うこととした。男性93名の協力を得た。男性2型糖尿病患者において感取・対応力の役割として2つのことが明らかになった。①血糖コントロールと感取・対応力との関係:血糖コントロール良好群において、感取・対応力とHbA1cは有意な負の相関関係であった。つまり、感取・対応力が高いとHbA1cは良好であった。②感取・対応力がHbA1cに与える影響:HbA1cを従属変数とし、モデル1では独立変数に糖尿病罹患歴、BMIとして重回帰分析を行うと、血糖コントロール良好群において修正済み決定係数は0.17(p < 0.05)であった。モデル2では、独立変数に感取・対応力を加えて分析を行うと、0.296(p < 0.01)であった。標準回帰係数は、糖尿病罹患歴:0.357(p < 0.05)、BMI:-0.284(n.s)、感取・対応力:-0.361(p < 0.05)であり、血糖コントロール良好群において、感取・対応力は、糖尿病罹患歴やBMIよりもHbA1cにより影響を与えていた。 男性2型糖尿病患者の血糖コントロール良好群において、感取・対応力が血糖コントロールに果たす有用性が明らかになった。感取・対応力を高める教育的介入により糖尿病の合併症を防ぐことができることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
女性のデータ収集が不十分であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
・女性のデータを収集するためにアンケート協力施設を広げていく。
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Causes of Carryover |
計画していた情報収集としての学会参加ができなかったことにより生じた。 学会参加を計画的に組み込むこと、また論文を英文で投稿するため、英文校正の費用、また研究協力者のためのパソコン購入費用にあてることとする。
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