2018 Fiscal Year Research-status Report
心疾患手術後患者・家族看護のための退院指導アプリケーション作成と有効性の検証
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17K17441
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
佐伯 京子 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (60759687)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 退院指導 / 心疾患手術後 / 患者・家族 / アプリケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
<研究の目的>本研究の目的は、心疾患の手術を受けた患者への看護師による退院指導の調査を行い、パソコン用のアプリケーションソフトを用いた心疾患手術後患者・家族への退院指導モデル(以下心疾患退院指導アプリケーション)を作成することである。研究は、第1段階では、看護師が実施している現状の退院指導と退院後の患者・家族を調査し、実際の指導とその結果を明らかにする。第2段階では、第1段階で得られた調査結果を分析して心疾患退院指導アプリケーションを作成する。その後、心疾患退院指導アプリケーションを導入し、有効性を検証する。 <研究の概要>1)平成30年4月~6月:第1段階の看護師が実施している現状の退院指導の実態調査の質問紙作成を行った。平成30年7月~11月:作成した質問紙のプレテストを行い、信頼性と妥当性の検証を行い、質問紙の改訂を行った。 2)平成30年12月~平成31年3月:全国の心臓血管外科専門医認定修練施設の基幹施設350施設(心臓血管外科手術が100例/年以上)に勤務する心疾患手術を受けた患者の退院指導経験のある看護師を対象に実態調査を実施した。①患者の認識の確認や行動のケア,②喫煙に関する指導,③栄養に関する指導,④運動に関する指導,⑤心理・社会的ケア,⑥体重管理の指導,⑦血圧管理の指導,⑧糖尿病がある患者の指導,⑨抗凝固薬内服患者の指導,⑩今後の支援の情報提供,⑪術後の創部管理や一般的な指導の11項目に分別し項目別の実施度と重要度を調査した。その結果、実施度が高い項目は、栄養、血圧管理、糖尿病管理、抗凝固薬管理、今後の支援、術後の創部管理や一般的な指導であった。重要度は全項目において高かった。現在、自由記述の内容分析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成31年3月までに実態調査のデータ分析を終了させ、第1段階の続きとして年間100例以上の心疾患の手術を実施している研究協力者が在籍する2施設で患者およびその家族と看護師の双方に構造化面接を行う予定であったが、実施できていない。今後、構造化面接を行い、看護師の現状の指導と患者およびその家族の結果を明らかにしていく。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年5月末までに実態調査のデータ分析を終了し、6月~8月に実態調査の結果、国内外のガイドラインと先行研究を基に構造化面接を実施するための質問紙を作成する。9月~10月に患者およびその家族と看護師に構造化面接を実施する。11月~12月でデータ分析を実施し、翌年1月~3月に心疾患退院指導アプリケーションの試作を実施する。
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Causes of Carryover |
研究進捗状況がやや遅れており、平成30年度に面接調査が実施できなかった。令和元年度に実施予定であるため、面接調査の必要経費として面接調査を実施する予定の2施設との打合せとデータ収集のための旅費、対象者40名分の謝金とデータ入力補助のための人件費・謝金を計上した。また、その後に実施予定のアプリケーションプログラム試作専門家相談経費も計上した。
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