2019 Fiscal Year Research-status Report
脳梗塞再発予防のための身体活動量指標の確立に向けたデーターベースの構築
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17K17442
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
潮 みゆき 九州大学, 医学研究院, 助教 (40622113)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 脳梗塞 / 身体活動量 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年から開始した横断調査の結果、再発を経験した患者は中強度以上の身体活動量が低く、低い中強度以上の身体活動量と内臓脂肪型肥満をあわせて持っていたことが分かった。 2019年度は2017年から行った横断調査の対象者のうち同意が得られた7名の軽症脳梗塞の既往がある患者を対象として、日常の身体活動と身体活動の動機についてのインタビューを質的に分析した。インタビューは半構成的に行い身体活動の動機や障壁について尋ねた。インタビュー内容はICレコーダーで記録し、その後データを逐語録に起こして、動機と障壁について話しているものを抽出してカテゴリーで分類した。研究実施施設の倫理委員会の承認を得て実施した。 インタビューの結果、参加者の平均年齢は62.4歳、男性4名。女性3名であった。インタビュー時間の平均は22.4分で、参加者全員が、再発のために身体活動が有効であることを認識していた。自身の脳卒中を機に再発防止に向けて身体活動を維持している者は3名で、60歳未満であった。仕事のために時間的制約がある一方で、身体活動を維持するための生活上の工夫が見られた。その他の4名は「再発は怖い」としながらも、身体活動に取り組むことができないと答えた。その理由として、転倒への恐怖やグループ活動への参加に障壁があることがわかった。また明確な身体活動量の指標を持っておらず、自分のペースや安全を大切にしながら無理のない範囲で身体活動を行っていることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
協力研究での対象者の確保が難しく、一部調査方法の変更を余儀なくされたが、対象者へ身体活動の動機と障壁をインタビューすることで、今後の介入研究につながる重要な示唆を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
7名の分析結果について成果発表を行う。 可能であれば他施設での追加活動量調査を実施。
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Causes of Carryover |
対象者の縮小があり、研究計画を一部インタビューへ変更した。対象者を追加し、活動量計での調査を行う。
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