2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K17443
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
金 さやか 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (50736585)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 角膜移植 / レシピエント / QOL |
Outline of Annual Research Achievements |
角膜移植レシピエント106名のデータを用いて、角膜移植レシピエントのQOLの構造を明らかにし、QOL評価尺度を作成した。クロンバックα係数は0.8を超えており、一定の信頼性があることが評価された。 1)角膜移植レシピエントのQOLは、「目の痛み」「まぶしさ」とった眼の不快症状、屋内外、夜間の見え方といった【目の状態への満足感】と家族や友人、医療者の理解や支援といった【支えの存在】されていた。 2)作成した尺度を用いて、属性や背景による違いがあるかを検討した。 性別、初回の移殖からの経過期間(10年以上と10年未満)、合併症のうち、合併症の有無のみに有意差があり、合併症を経験した方がQOL評価尺度の得点が低かった。合併症はある一定の割合で発生するものの、早期発見と早期治療により視機能が維持される可能性も高いため、合併症予防のための点眼治療についての教育、異常の早期発見の方法と異常発生時の対応について患者教育を強化する必要性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
角膜移植レシピエントのQOL評価尺度の開発を行こなった。本研究の課題としては、設問の回答のしやすさ、設問内容の妥当性の点にあり、尺度を実際に運用して改訂していく必要があった。しかし、コロナウィルスの感染拡大に伴い、角膜移植を行っている医療機関へのコンタクトが難しく、試行による改訂ができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の課題としては、試行による尺度の再評価ができなかった点にある。 コロナウィルス感染による医療機関への影響は継続しているため、患者会に依頼をして調査を行うことで尺度の試行と改訂を行う予定。
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Causes of Carryover |
本年度は、これまでに収集したデータを用いた調査であったため、予算執行額が予定より少なかった。次年度には、患者会調査により郵送費や印刷代として使用する予定。
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