2018 Fiscal Year Research-status Report
食道がん術後合併症予防のための自己学習用教材の開発
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17K17450
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
阿久澤 優佳 順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (60768456)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 食道がん / 呼吸器合併症 / 術前指導 / 術前訓練 / セルフケア / ICT教材 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、食道がんは無症状のうちに発見される早期例の増加や治療技術の向上により、生存率は改善していると言われている。しかし、術後合併症として、呼吸器合併症を発症しやすく、消化器系の癌の中で最も治療後の予後が悪く、手術関連死亡及び在院死亡が多いとされている。近年の在院日数の短縮化に伴い、入院から手術までの日数も最小限にとどめられ、手術前日の入院という現状も見受けられることから、手術が決定した外来時点からの継続的で適切な術前訓練が重要となってくる。そこで、本研究の目的としては、食道がん患者を対象としてタブレット型端末を利用した術前訓練の教材を開発し、術前訓練の取り組みおよび術後合併症発生率に対する効果について検証することを目的とする。 2018年度の研究目的は、【現在の術前指導と理想の術前指導の実態の把握】の段階として、教材を使用する患者の視点で実態調査を行い、指導に対するニーズを明らかにすることとした。実際に受けた術前指導に対する思いとニーズを明らかにし、教材開発の基礎資料とすることで、術前指導の充実に貢献を来すと考える。 研究の進捗としては、2017年度末に研究代表者の所属施設の研究等倫理委員会から承認された後、対象者が入院する研究協力施設の研究等倫理委員会に申請を行った。承認が得られた後、入院中の開胸腹または胸腔鏡下手術を受けた食道がん患者で、経口接収開始を開始し、インタビュー時点で退院が決定し、研究参加への同意が得られた8名を対象に半構造化面接調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究協力施設での倫理審査で承認を得るにあたり時間を要した。また、対象となる患者の協力を得る過程でも同様に時間を要し、対象8名のインタビューを終了したところである。今後得られたデータから、実態を明らかにしていく段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
インタビュー結果から現状を明らかにし、本研究の2段階目となる【教材開発】に着手する予定である。尚、当初タブレット型端末を利用した教材開発としていたものの、近年のスマートホンの普及に伴い、教材の形式については、新たに検討が必要と考える。
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Causes of Carryover |
研究の進捗状況の遅延より、2018年度は教材開発に至れなかった為、教材開発用とし計画していた使用金額が、次年度使用額として生じた。今後、インタビュー調査の内容をもとに教材開発を実施するため、使用する予定である。
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Research Products
(1 results)