2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of self-learning materials for prevention of postoperative complications of esophageal cancer
Project/Area Number |
17K17450
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
阿久澤 優佳 順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (60768456)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 食道がん / 呼吸器合併症 / 術前訓練 / モバイルアプリケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
研究Ⅱでは、食道がん患者の術前看護に携わる看護師を対象にインタビュー調査を行い教育プログラムの表面妥当性の検討を行うとともに、食道がん好発年齢にあたる60~70歳代の健常男性を対象に、モバイルアプリケーション教材の表面妥当性の検討を行った。結果として【看護業務への導入の容易さ】【看護業務の負担の増加】【教育プログラムの指導効果】【介入のタイミングによる効果】【感染対策の必要性】の5つの教育プログラム導入による可能性が示された。また、システムユーザビリティスケールの平均得点が66.3であり、使用性については概ね問題ないと推察され、対象者の語りから、【指導内容のわかりやすさ】【指導内容のわかりづらさ】【活用状況に合わせた指導法の追加の必要性】【継続のしづらさ】【継続に向けた工夫の必要性】【教材の取り組みやすさ】【取り組みで得られた効果】【視認性の悪さ】【操作のしやすさ】【操作のしづらさ】【教材の安全性】の11のアプリケーション教材の特徴が示された。うち7つの課題に関して、教材の使用性を高めるために指導内容と継続に向けた修正と追加、視認性と操作性について修正を行った。 研究Ⅲでは、食道がん術前患者を対象に術前指導用モバイルアプリケーションおよび教育プログラムの活用可能性を検討した。結果として、呼吸状態の変化は1秒率の値で介入1回目と3回目に有意な差を認めた。また、介入に対する反応として【教育プログラムによる効果】【患者自らの工夫】【他者からの影響】【教育プログラムの課題】が明らかとなった。 以上より、食道がん患者の術後呼吸器合併症予防のためのモバイルアプリケーションを用いた術前指導プログラムは、介入開始時期の新たな見解と、患者の術前訓練の必要性や方法の理解の促進、学習の動機づけに繋がることが示唆された。また、教材の使用や介入期間より臨床での活用は可能であることが示唆された。
|