2019 Fiscal Year Research-status Report
術後の健康関連QOLの早期回復を目的とした肺がん患者教育プログラムの開発
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17K17456
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Research Institution | Naragakuen University |
Principal Investigator |
阿波 邦彦 奈良学園大学, 保健医療学部, 准教授 (60633344)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 肺がんサバイバー / 身体機能 / 健康関連QOL / ヘルスリテラシー |
Outline of Annual Research Achievements |
肺がん外科的手術後の高齢肺がんサバイバーは、健康関連QOLが低下し、治療過程で受た身体的・心理的なダメージに加え、術前から日常背身体活動や運動能力が低下していることが明らかとなっている。 そこで本研究は、まず、肺がん患者の術前と術後における身体・認知・健康関連QOL・ヘルスリテラシーを客観的に評価し、健康関連QOLの回復遅延要因を明らかにしたいと考えている。最終的には、新たな肺がん患者教育プログラムを作成し、術後肺がん患者の健康関連QOLの早期回復を目的とした肺がん教育プログラムの効果検証することが目的である。 令和元年度の研究実施計画では、肺がん葉切除術を受ける研究参加者の身体・認知・健康関連QOL・ヘルスリテラシーを客観的に調査し、術後における健康関連QOLの回復遅延要因を前向き研究などによって検討することである。 現在、身体機能(握力・膝伸展筋力・6分間歩行テスト)、ヘルスリテラシー、社会的情報、健康関連QOLなどのアンケートは縦断的に測定ができており、横断データの対象者数も増え、健康関連QOLに関与する指標について学術集会で発表を行った。ただし、当初予定していた健康関連QOLとヘルスリテラシーの指標は、対象者の測定への負担を軽減すべく、どちらも質問項目が少ない指標(Functional, Communicative and Critical Health Literacy尺度、12-Item Short-Form Health Survey)に変更して調査している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究協力施設である大阪国際がんセンターにて測定を行っている。 当初、前所属での業務多忙や研究日確保困難などの問題によりデータ収集が遅れていたが、現所属では研究協力施設でのデータ収集が可能となっている。それにより、術前・術後の身体機能(握力、膝伸展筋力、6分間歩行テスト)、健康関連QOL、社会的情報、ヘルスリテラシーなどを予定通りデータ収集するに至り、研究の遅れを取り戻しつつある。ただし、縦断的に測定調査を行っていくための方法を再度検討していく必要がでてきた。 現在、コロナ禍の影響で研究は中止しており、再開の目途はたっていないため、「遅れている」。
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Strategy for Future Research Activity |
一部対象者に対し、縦断的検証を実施しているが、予定しているサンプル数には至っていない。よって、研究協力者と協議を推進しつつ、再評価へ注力していく。加えて、現状におけるデータ解析をすすめ、学術論文にて公表していく予定である。 なお、コロナ禍の影響で測定は中止している状況であるが、研究協力者とともに現状を打破すべく、密な協議をおこなっていく。
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Causes of Carryover |
予定していた機器購入を再検討しつつ、次年度以降に消耗品等の物品を充実させる予定であったため、差額が生じている。本年度は、コロナ禍ではあるものの患者指導や測定の拡充のための機器を購入予定である。
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