2017 Fiscal Year Research-status Report
初期・二次救急外来受診後、帰宅する高齢者世帯患者に対する看護実践モデルの検討
Project/Area Number |
17K17458
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
山口 真有美 関西医科大学, 看護学部, 助教 (90599995)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 救急外来 / 初期・二次救急 / 帰宅患者 / 看護 / クリティカルケア |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度にあたる平成29年度は、本研究を開始するにあたり前段階となる救急医療に従事する看護師の継続看護に関する研究をまとめ、その成果を学会発表した。また、救急外来から帰宅する患者に対し専任の看護師を配置している諸外国の情報収集を行った。今年度の補助金は、主に今後研究を遂行するために必要となる機器の購入や、情報収集のため参加した米国のEmergency Nursing 2017の参加旅費に当てられた。 1. 本研究のテーマであるわが国の初期・二次救急外来から帰宅する患者に対する看護について、今後救急外来から地域への継続性を明らかにすることが重要と位置づけ、その前段階として「救急病棟における継続看護の認識と実践」について第19回日本救急看護学会学術集会にて口演発表を行った。 2. 研究計画を立案するにあたり、救急外来に帰宅調整専門看護師を配置している諸外国(米国、カナダ、オーストラリア、台湾等)の情報収集を行った。とくに米国では現在Emergency Room(ER)にDischarge Roomを設置、そこでDischarge Nurseを配置することでER内の混雑緩和や一定期間内でのER再受診率の低下への効果を検討する研究が注目されている。そこでH29年9月に米国Emergency Nursing Associationの学術集会に参加し、これらに関係する発表者との意見交換や実際にDischarge Roomを運用しているERに勤務する看護師に聞き取り調査を行った。諸外国とは看護師資格で可能な業務遂行の内容や関連する他職種、そして保険制度が大きく異なるため、わが国のシステムに合わせどのように諸外国の例を参考にしていくかが今後の課題である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していなかった諸外国における研究やシステムについて情報収集を行ったため、その分、やや遅れている。現在、第一段階(救急外来看護師を対象とした調査)の研究計画書を作成中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後わが国の初期・二次救急外来における帰宅する患者への看護に必要な構成要素は何かを明らかにする必要があり、グループフォーカスインタビューを用いた面接調査を予定している。そのため研究協力者を募っている段階である。
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Causes of Carryover |
初年度より調査研究を実施予定であったが、米国でのヒアリングによる情報収集を行ったため、調査研究を平成30年度に実施する。次年度は、面接調査のための調査旅費、研究参加者への連絡等で必要となる通信費、謝礼、データ分析に必要となる機器の購入に使用予定である。
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