2019 Fiscal Year Research-status Report
初期・二次救急外来受診後、帰宅する高齢者世帯患者に対する看護実践モデルの検討
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17K17458
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
山口 真有美 関西医科大学, 看護学部, 助教 (90599995)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 救急外来 / 救急ー在宅連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、前年度のフィールドワークで得た知見(救急外来から帰宅する患者に対応する救急外来看護師側の課題と訪問看護ステーション看護師が患者の状態悪化時に患者を受診させる際の課題)をもとに救急外来と訪問看護の連携モデルの概要を明らかにした。これは、救急外来看護師と訪問看護師は、それぞれの看護実践をする際に患者との接する時間に制限がある中で以下の3点で思考の類似性が見られたというものである(1)病態の急性変化・短期的な予測、(2)看護師不在の自宅生活において患者と家族が困ることは何かとの生活上の見通し、(3)少ない情報から短時間で患者の状態変化をアセスメントし判断する、の3点である。これらのことから、救急外来看護師/訪問看護師ともに、短時間で患者と家族のその後の自宅での生活を予測し、今できる看護を実践していることが明らかとなった。両者の思考と実践の間には類似点と連続性がみられ、救急外来でのトリアージ・帰宅時アセスメント・在宅ケアでのアセスメントツールを連動させ、 病態と生活の両方を包括する循環型アセスメントモデルの構築は可能である。この旨、実践報告および国際学会、国内学術集会交流集会にて報告を行った。 このほか、アメリカの救急外来における帰宅支援のためのDIscharge RoomおよびDischarge Nurseの役割等、実態を把握するためにアメリカカリフォルニア州UCLAホスピタルでの視察を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
日本のみの状況だけでなく、海外のシステムを参考にする必要があった。3年目にあたる2019年度は、海外施設にオファーし情報を得た。4年目にあたる2020年度は救急外来看護師および訪問看護師に対するインタビュー調査と全国規模の質問紙調査を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
4年目にあたる2020年度は救急外来看護師および訪問看護師に対するインタビュー調査と全国規模の質問紙調査を予定しているが、現在Covid-19の状況で倫理審査申請が遅れている。しかしながら緊急事態宣言も解除され徐々に社会生活が復帰傾向にあるため、状況をみて早急に倫理審査提出予定である。
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Causes of Carryover |
本研究は当初より4年計画で申請しており、これまで国内・国外からの知見を得た後、最終年度の2020年度にヒアリング調査および全国規模の質問紙調査を実施予定である。
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