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2019 Fiscal Year Research-status Report

Content Development to Promote Health Literacy for Preemie Families in the Neonatal Internsive Care Unit.

Research Project

Project/Area Number 17K17470
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

清水 彩  神戸大学, 保健学研究科, 助教 (90552430)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2021-03-31
Keywords早産児 / 家族 / 体動 / ファミリーセンタードケア / ヘルスリテラシー / ICT / 新生児集中治療室 / 環境
Outline of Annual Research Achievements

令和元年度は,新生児集中治療室に入院する子どものご家族が期待するコンテンツ【媒体作成】に取り組むために,(1)前年度の調査結果からみた早産児の体動特性と(2)光線療法中の早産児の状態の実態を明らかする文献レビューを行った.
調査(1):早産児の体動特性を明らかにするために,在胎修正週数32週の5症例の24時間連続モニタリング結果をもとに,工学系の専門家の助言を得て,体動を差分処理により数値化したデータ解析から,照度の明暗の違いによる体動の変化を推定した.その結果,夜間は昼間よりも体動が多く,昼間は,看護者の接触頻度が増加し,体動が減少したが,夜間は,看護者の接触頻度が増加しても,体動も増加するという傾向が見られた.そのため,児の昼夜における体動の程度が,成長・発達によるものか,看護者のケアの質の差かについて,修正在胎週数が異なる事例をもとに分析する必要があることが明らかになった.
調査(2): 早産児のほとんどが受ける光線療法中の管理の現状から,母子の実態を明らかにするために,国内外の6文献をレビューした.対象を正期産児に限定したものが4文献,早産児を含むものが2文献で,光線療法中の児の体位変換は,必ずしも必要ではないと結論付けられていたが,従来よりも光線の照射出力を上げた機器が使用される背景より,児への安全・安楽を考慮した見直しが必要と考えられた.また,家族の面会時の対応について言及はないが,アイマスクをし,光線照射の時間確保のために児のアタッチメントや褥婦のボンディングを構築することが困難になることを補うケアの充足が必要と示唆された.
以上より,令和元年度は,早産児の昼夜の体動に関する傾向と光線療法中にも母子の関わりを補うケア視点の必要性が確認された.よって,場面を想定し,児の体動による状態の解釈や環境の変化を伝えるツールを作成が,ご家族の理解を助けると期待された.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

令和元年度では,【評価指標作成】と【媒体作成】の精選するために,早産児の体動に関する先行調査結果から分析をするとともに,新生児集中治療室に入院後数日でほとんどの早産児が加療する光線療法についてもテーマにあげるために文献レビューを行った.
【媒体作成】のコンテンツについては,沐浴,授乳,元気さ(体動を含む),ポジショニング,覚醒状態に関連する判断時にケアに活かしている実態に加えて,光線療法を候補に挙げて,文字のみならず,映像等についての使用も考慮して,コンテンツの試案を作成し検討している.情報提供方法としては,変更なく,Booklet版とICT版の両方の作成を,標準ケアとの混乱を避けるために,研究対象施設で既に使用されているツールの確認を含め,調整を進めていく予定である.【評価指標作成】については,産後うつとも相関のある子どもとの間のボンディングを測定する尺度を追加することも検討できている.
上記の通り,計画通りに進んでいたが,日本新生児看護学会が行った周産期母子医療センターの看護や管理体制を明らかにした全国調査の結果が公開されるため,それとの整合性も確認した後,必要に応じて追加調査を実施後にまとめることによって,本補助事業の目的をより精緻に達成すると考え,【介入調査】を次年度に実施するために,今年度は行わずに,延長申請を行った.

Strategy for Future Research Activity

令和元年度は,平成30年度に引き続き,「体動」と光線療法という早産児のほとんどが受ける治療中の母子関係構築の支援について吟味することができたため,ツールに加えるべく【評価指標作成】と【媒体作成】に活かし,次年度初めに明らかになる新生児看護学会が行った全国調査結果をふまえて,【介入研究】をめざす予定である.
【媒体作成】のコンテンツについては,先行研究と先行調査より,沐浴,授乳,元気さ,ポジショニング,覚醒状態に関連する判断時にケアに活かしている実態に加えて,光線療法も項目とし,文字のみならず,映像等についての使用も考慮して,コンテンツの試案を作成し検討する.体動については,夜間に増えるという傾向についても更なる検証を行う.情報提供方法としては,変更なく,Booklet版とICT版の両方の作成を,標準ケアとの混乱を避けるために,研究対象施設で既に使用されているツールの確認を含め,調整を進めていく予定である.
【評価指標作成】の質問紙について,お子さんの体動に関する情報を得ることは,へルスリテラシーが高まるのみならず,母親の育児への自信やメンタルヘルスの改善につながるため,ボンディングに関連する尺度を併用し,協力者の負担にならないように,使用するタイミングや負担度も考慮して精選する.

Causes of Carryover

(理由)平成30年度の成果発表は令和元年度に予定通り行った.一方で,令和元年度に【媒体作成】に取り組んでいるが,令和元年度に日本新生児看護学会が取りまとめた周産期母子医療センターの看護や管理体制を明らかにした全国調査の結果をふまえて,必要に応じて追加調査を実施後にまとめることによって,本補助事業の目的をより精緻に達成すると考えた.そのため,関連する支出と成果報告について,次年度に繰り越しとしたため.
(使用計画)延長申請が承認され,令和2年度の実施計画にて執行予定である.

  • Research Products

    (4 results)

All 2019

All Presentation (4 results)

  • [Presentation] 光線療法時の児の体位に関する文献検討2019

    • Author(s)
      清水彩、森本紗代
    • Organizer
      第29回日本新生児看護学会講演集
  • [Presentation] The Potential of Monitoring Neonates’ Body Movement.2019

    • Author(s)
      清水 彩 ; 中川 真由美 ; 石井 豊恵 ; 岡田 志麻
    • Organizer
      10th Council of International Neonatal Nurses Conference
  • [Presentation] 早産児の成長発達を見守るモニタリングの実現可能性2019

    • Author(s)
      清水 彩,後野 光覚,石井 豊恵,岡田 志麻
    • Organizer
      第63回システム制御情報学会研究発表講演会
  • [Presentation] 新生児集中治療室における早産児の成長発達を見守る24時間モニタリングの試み2019

    • Author(s)
      第58回日本生体医工学会大会
    • Organizer
      清水 彩,石井 豊恵,岡田 志麻

URL: 

Published: 2021-01-27  

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