2017 Fiscal Year Research-status Report
ウィメンズヘルスにおけるレストレスレッグス症候群の実態と関連要因の探索
Project/Area Number |
17K17473
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
加藤 千穂 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 助教 (40789351)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | ウィメンズヘルス / レストレスレッグス症候群 / 睡眠 / 交代勤務 |
Outline of Annual Research Achievements |
女性看護師におけるレストレスレッグス症候群/Willis-Ekbom病(RLS/WED)と女性のライフサイクルとRLS/WEDの症状や睡眠との関連性を明らかにすることを目的として質問票調査を実施した. 対象は,特定機能病院・地域医療支援病院等を含む5施設に勤務する女性看護師・助産師とした.基本的属性,睡眠状況,勤務状況,月経・妊娠に関する項目と,睡眠に関しては,ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI),RLS/WEDのスクリーニングにはCambridge-Hopkins質問票13(CH-RLSq13)を用いた. 2154人の対象者に配布し,得られた回答のうち有効な1585人(73.6%)のデータを分析した結果,RLS/WEDと分類されたものは37人,有病率は2.3%であった.RLS/WED群と非RLS/WED群に分け,関連因子を検討した結果,背景,併存疾患・既往症,月経・妊娠に関しては両群間で差はみられなかったが,RLS/WED群で,休日の睡眠時間が短い人が少ない傾向であった.睡眠の質に関して,PSQI総得点6点以上であるpoor sleeper群において年齢が高く,既婚者が少なく,喫煙者が多く,交代勤務者が多かった.また鉄欠乏性貧血,アレルギー性疾患が多く,睡眠薬,抗うつ薬,鉄剤を服用している者が多かった.月経・妊娠に関しては月経前症候群,月経困難症,妊娠既往がある者が多かった. 交代勤務と睡眠の関連については,夜勤前,夜勤後ともに入眠に時間がかかり,夜勤前の睡眠時間が短く,仮眠中の実際の睡眠時間は短かった.交代勤務あり群においては年齢が低く,既婚者が少なく,入眠に時間を要し,休日の睡眠時間が短い者が少なく,睡眠困難感・日中覚醒困難を自覚している者は少なく,平日のpoor sleeperの割合が高いという結果であった.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度の研究計画としていたRLS/WEDスクリーニングと関連要因の探索に関する質問票調査を実施し,結果の分析まで終了した.
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は,これまでの質問票調査の結果から交代勤務の看護師の睡眠に着目し,①個人のクロノタイプ・睡眠時間と日中の眠気との関連,②クロノタイプ・睡眠時間別の深部体温変動と日中の眠気の関連を明らかにすることを目的として研究を計画している.①は質問票調査,②は連続測定型耳式体温測定による体温変動の評価,精神動態覚醒水準課題とビデオ画像分析による客観的眠気の評価等を行う予定である.
|
Causes of Carryover |
研究結果の論文投稿準備中であり,英文校正等の支出が翌年度となったため.
|