2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K17474
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
坂本 希世 宮城大学, 看護学群(部), 助教 (70723980)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | シングルマザー / アイデンティティ / 育児支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、シングルマザーが、母親としてまた一人の女性として、どのようにアイデンティティを形成しているかを明らかにし、シングルマザーのアイデンティティモデルを開発することである。モデルの開発を通じ、シングルマザーとして生きる女性にとって支えや妨げとなる要因を明示するとともに、彼女たちの多面的な理解の促進と、より効果的な支援方法の考察を目指す。 平成29年度は、①概念分析、②シングルマザーへの育児支援に関する文献レビューを行った。 ①概念分析では、シングルマザーのアイデンティティに関連する概念を選択し、医中誌WebとCiNiiを用いて文献を収集し、Walker & Avantの手法を用いて分析を行った。引き続き助産学領域の研究者とディスカッションを行いながら分析の精度を高め、インタビューガイドを作成していく。 ②文献レビューでは、医中誌Webを用いた文献検索を行い、国内のシングルマザーや母子世帯に関する原著論文29件を分析した。分析対象となった文献は2005年を境に増加し、以降は各年1~3文献ずつで推移していた。また、量的研究、質的研究、文献研究、事例研究のいずれの研究手法も行われていたが、妊娠期におけるシングルマザーの心理・社会的特徴、ソーシャルサポート、家族機能や育児、配偶者との死別にともなう悲嘆、母子生活支援施設の役割、DV被害者が抱える問題に関する実態調査が主であり、介入研究は見られなかった。今後は、医学・看護学領域以外における文献も概観し、結果を整理していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概念分析ならびに文献レビューは、ほぼ計画通りに進んでいる。よって、現在までの達成度をおおむね順調と判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、所属機関における倫理審査を受け、インタビュー調査を開始する。
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Causes of Carryover |
平成29年度は、概念分析と文献レビューを進める上で必要な文献・書籍・物品の購入と、関連学会参加・発表時の費用として使用させていただいた。 次年度は、主にインタビュー調査に伴う費用(謝金・旅費・通信費)や、関連学会参加費として、引き続き計画的かつ有効に使用させていただく。
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Research Products
(1 results)