2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K17474
|
Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
坂本 希世 宮城大学, 看護学群(部), 助教 (70723980)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | シングルマザー / アイデンティティ / 育児支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、シングルマザーが、母親としてまた一人の女性として、どのようにアイデンティティを形成しているのか明らかにし、シングルマザーのアイデンティティモデルを開発することである。モデルの開発を通じ、シングルマザーとして生きる女性にとって支えや妨げとなる要因を明示するとともに、彼女たちへの多面的な理解の促進と、より効果的な支援方法の考察を目指す。 平成30年度は、①シングルマザーへのインタビュー調査、②概念分析結果とインタビューの分析結果との比較・統合を行った。 ①シングルマザーへのインタビュー調査では、1人あたり60分程度の半構成的インタビューを実施し、研究対象者の同意を得た上で内容をICレコーダーに録音した。分析に際しては、まず得られたインタビューデータより逐語録を作成し、精読しながらすべてをコード化した。その後、シングルマザーのアイデンティティに関するコードを類似性に沿って分類し、カテゴリーおよびサブカテゴリーを生成した。 ②概念分析結果とインタビューの分析結果との比較・統合では、助産学領域の研究者とディスカッションを繰り返し、概念分析の精度を高めていった。また、概念分析によって見出されたカテゴリー・サブカテゴリーと、インタビューの分析から生成されたカテゴリー・サブカテゴリーとを比較し、コードに戻りながら全体の抽象度や表現を整えた。現在は、シングルマザーのアイデンティティに関する概念枠組みを作成し、その検証に向けた自己記入式質問紙を作成している段階である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
インタビュー調査およびデータの分析は、ほぼ計画通りに進んだ。よって、現在までの達成度をおおむね順調と判断する。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和元年度は、概念分析ならびにインタビュー調査から得られた結果をもとに質問紙を作成し、質問紙調査を行う。
|
Causes of Carryover |
平成30年度は、インタビュー調査に際しての旅費および謝金、データ分析に必要な物品や書籍の購入費として使用させていただいた。 次年度は、主に質問紙調査の費用(印刷費・通信費)や関連学会参加費として、引き続き計画的かつ有効的に使用させていただく。
|