2020 Fiscal Year Research-status Report
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17K17474
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
坂本 希世 宮城大学, 看護学群, 助教 (70723980)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | シングルマザー / アイデンティティ / 育児支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,シングルマザーの親アイデンティティモデルを開発することである。本モデルの開発によって,シングルマザーの親アイデンティティの構造ならびに影響要因が明示され,シングルマザーへの多面的な理解の促進と,より効果的な支援方法の考察が可能となる。 2020年度は,質問紙調査の項目について,前年度に引き続き助産学領域の研究者からスーパーバイズを受けながら検討を重ねた。検討の結果,より説明力の高いモデル構築につながるよう親アイデンティティ概念の精緻化に取り組む必要性が生じたため,親アイデンティティに関する国内外の文献へ改めて目を通すとともに,概念分析を再度行った。 概念分析においてはWalker&Avantの手法を用い,先行要件(2カテゴリー,5サブカテゴリー,7コード)・属性(5カテゴリー,20サブカテゴリー,59コード)・帰結(2カテゴリー,4サブカテゴリー,8コード)を明らかにし,概念に影響を及ぼす30の因子についても整理した。なお,分析の過程では助産学領域の研究者とディスカッションを繰り返し,抽象度と表現を整えていった。 また,今回の概念分析を通じ親アイデンティティの概念がさらに明確になったことをふまえ,前々年度に実施したシングルマザーへのインタビューに関しても再度分析を行うこととした。再分析にあたっては他領域の質的分析方法も参考にしながら分析手順を見直し,全てのインタビューデータについてコードの生成から新たに行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度は質問紙調査の開始を予定していたが,概念分析ならびにインタビューデータの再分析が必要となったため実現に至らなかった。よって、現在までの進捗を遅れていると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度はインタビューデータの再分析ならびに質問紙の作成を完了させ,2022年度より調査を開始する。
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Causes of Carryover |
2020年度は調査開始に至らなかったため,次年度使用額が生じた。次年度は、主にインタビューデータの分析にかかる費用ならびに関連学会参加費として、引き続き計画的かつ有効的に使用させていただく。
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