2017 Fiscal Year Research-status Report
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17K17480
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
岡山 真理 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (30711973)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 助産師教育 / 修士課程 / 修士研究 / 研究遂行能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本における助産学修士課程で修士研究に取り組む成果と課題を明らかにすることを目的に、平成29年度は助産学修士課程で研究指導を担当する全教員(担当の修了生がいない教員を除く)を対象に質問票調査を実施した。 質問紙は131名に配布し、48名の返信があった(回収率36.6%)。そのうち修士研究指導を担当していない、または担当した修了生がいないと回答のあった18名を除く30名を分析対象とした。分析対象者の属性としては、教授16名(53.3%)、准教授9名(30.0%)、講師2名(6.7%)、助教3名(10.0%)であり、博士号学位取得者は21名(70.0%)であった。修士課程の修了要件としている修士研究の単位数は0単位から12単位と回答にばらつきがあった。 修士課程の全履修単位における修士研究の比重(以下、修士研究の比重)と、修士研究の論文投稿数等の社会発信、研究遂行能力の合計得点に相関は認められなかった。研究遂行能力(合計得点)を従属変数としたステップワイズ法による重回帰分析を行った結果、修士課程入学試験の平均倍率との関連を認めた(β=0.53、p=0.02)が、修士研究の比重との関連は認めなかった(β=0.04、p=0.85)。 現在までに助産学修士課程の修士研究の現状について調査した研究は見当たらず、その実態は把握されていなかったが、本調査により一定の結果を得たと考える。しかし、母集団自体の対象者が多くないことから、本調査の標本数が十分に得られなかったことは課題である。 次年度実施予定の質的研究の結果とともに分析をし、考察を深める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画のとおり、現在までに研究①の調査、分析を終え、研究②に向けて予備調査を行った。現在は研究②の本調査に向けて、対象者と日程の調整を行っている段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は研究②の本調査に向けて、対象者と日程の調整を行っている段階であり、調整次第インタビュー調査を実施する予定であり、計画通りに進行するものと考える。研究②の研究協力者については一定数確保できたため、データ収集と分析においては支障はないと考える。 研究①と研究②については、より説得性の高い分析となるよう結果を統合した混合研究法とする予定であるが、最終的な決定は研究②のデータ収集ののちに検討することが課題である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額は、当該年度後半に繰り上げ請求した分の余剰であり、本来は次年度の予算である。平成30年度は研究②の調査旅費、調査謝礼、データ分析、論文作成にかかる費用に使用する予定である。
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