2018 Fiscal Year Research-status Report
血液透析受療中の高齢者の通院の実態と通院継続支援マニュアルの作成
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17K17499
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
松井 瞳 (森田瞳) 信州大学, 学術研究院保健学系, 助教 (30569570)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 血液透析 / 高齢者 / 家族 / 看護 / 介護 / 通院支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
「研究の目的」長野県内の血液透析受療中の65歳以上の要支援・要介護状態の高齢者における通院・介護の実態と家族介護者の介護負担,家族介護者が必要とする真の通院・介護ニーズを明らかにすることである. 【研究の概要および進捗状況】 平成30年9月~11月にかけて、在宅で生活しながら、週2~3回、血液透析に通院している65歳以上の要介護者高齢者(要支援~要介護3)を介護している主介護者を対象に、通院・介護の実態および、介護負担、介護ニーズを明らかにするために、無記名自記式質問紙調査を実施した. 研究開始にあたり、施設管理者に、研究者が直接、研究計画書、倫理審査申請書、調査票を持参し、説明を実施した.その後、調査協力の内諾が得られた医療施設において、それぞれの倫理審査会の審査を受けてもらい、最終的に、長野県内の通院による血液透析を実施の14施設から研究倫理審査の承認が得られ、研究協力施設として調査を実施することとなった. 調査手順として、あらかじめ調査協力施設のスタッフより、研究概要の説明をしてもらい、調査の協力が得られた主介護者へ190部のアンケート調査用紙を配布した.対象の選定方法については、スタッフに委任し、対象選定の除外基準に沿って、対象者を選定してもらった. 対象者用の説明文書を作成し、分かりやすい表現や文字の大きさを工夫し、それをもとに、調査協力施設のスタッフから、アンケート調査票・研究の説明文書の配布を実施してもらった.アンケート調査の回収率を上げるために、粗品としてボールペンを、回答の如何に関わらず同封した.研究実施にあたっては、信州大学医倫理委員会の承認を得、アンケートの返送をもって同意が得られたものとした. 回収部数は161部(回収率84.7%)であり、データの精選を行った結果、解析可能な最終分析対象数は137例予定であった.現在、統計方法の検討中であり、今後、結果の考察予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
信州大学医倫理審査委員会にて倫理審査を8~10月に終了することができ11月までに調査を終了することができた. 本来、全国調査を実施する予定であったが、研究の倫理審査を全施設で実施したため、研究依頼および研究の説明は研究者1名で実施したが、その過程で多大な労力と時間がかかり、全国調査にするのは困難であると判断した.そのため、今回の調査は長野県内での実態調査をすることにした.
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Strategy for Future Research Activity |
現在、研究目的に沿った分析を行っており、今後、学会発表、論文投稿予定である. 当初の研究計画書では、解析の結果から、2019年度は、通院支援マニュアルの作成を行う予定であるが、まだ解析の結果が出ていないため、マニュアルの施策案は今後作成していく予定である. 通院支援マニュアルは、看護師を対象としたマニュアルにする予定であったが、アンケート調査の結果から、主介護者の抱えている課題が抽出されてきたので、看護師向けのマニュアルとするにしても、医療者側の視点だけではなく、主介護者の意見も交えながら、作成していきたいと考えている.
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Causes of Carryover |
27,701円が2019年に繰り越された。当初の研究計画通り、予算はほぼ使用することができたが、27,701円が余ったため、2019年度にマニュアルの試作版を作成する予定があるため、残額を繰越し、2019年の研究に使用したいと考えている。
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