2017 Fiscal Year Research-status Report
高血圧とうつ状態の併存に影響を与える生活習慣に関連した危険因子・予防因子の探索
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17K17511
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 晴佳 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90756925)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | うつ / 高血圧 / 高齢者 / 併存 |
Outline of Annual Research Achievements |
厚生労働省が実施する患者調査によると、高血圧性疾患の患者数が平成23年度で906万7千人、平成26年度で1,010万8千人と増加傾向にある。高血圧性疾患患者のうち65歳以上の患者数は、746万5千人(平成26年度)と全体の約7割を占めており、高齢者における高血圧性疾患の予防が重要視されている。高血圧患者の約3割がうつ状態・うつ病が併存しているという報告があり、高血圧とうつ状態が併存する場合、高血圧のみ、うつ状態のみと比べて死亡率が高くなることが報告されている。本研究では、高血圧とうつ状態が併存している者の割合を明らかにし、高血圧とうつ状態の併存に影響を与えている食品摂取や運動などの生活習慣に関連した危険因子および予防因子を明らかにすることを目的とし、調査を計画した。高血圧とうつ状態の併存の予防因子の探索が可能となり、効果的な介入のエビデンス構築に貢献することが期待できる。 平成29年度は、調査内容を検討するため、文献レビューを行った。文献レビューを基に高血圧とうつ病の併存に影響を与える生活習慣などの危険因子、予防因子を選定し、質問紙票を作成した。倫理委員会に計画書を申請するとともに、研究協力施設の開拓を行った。調査は、通所介護施設を利用の高齢者に実施予定で、現在5つの施設で内諾を得ている。具体的な研究内容としては、質問紙の配布と血圧測定を初回、半年、一年度で予定しており、うつ症状と高血圧の併存状態と、互いの関連がどのように変化するかと検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
所属機関の移動に伴い研究基盤を整えるのに時間を要し、初年度に予定していた計画がやや遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、通所介護施設利用者を対象に、調査を開始する予定。400名ほどを予定しており、現在5施設より内諾を得ている。調査の内容としては、初回、半年、1年後に質問紙調査と血圧測定を実施する予定である。 平成31年度は、調査で取得したデータを用いて分析と論文執筆を予定している。
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Causes of Carryover |
所属機関の移動に伴い研究の開始が遅れ、当初の予定では、平成30年3月ごろに初回調査開始のための物品(血圧計・市販の質問紙票)を購入し、実施予定であったが、実施することができず、調査が3か月ほど遅れている。そのため、平成30年5月に初回調査を開始し、前年度の助成金を使用する予定である。
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