2021 Fiscal Year Annual Research Report
Effective Collaboration and Cooperation Between Home Visit Nurses and Respite Care Facility Nurses Supporting Family Caregivers for Elderly People with Dementia Living at Home
Project/Area Number |
17K17514
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
高橋 芙沙子 関西医科大学, 看護学部, 助教 (40780482)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 認知症 / 在宅看護 / レスパイトケア / 看護師連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、在宅で療養する認知症高齢者を支援する訪問看護ステーションと、ショートステイや認知症対応型通所介護を通して、家族介護者にレスパイトケアを提供する介護施設間での看護師連携の現状および連携上の課題を明確化し、効果的な施設間看護師連携の検討を行うことを目的とした。 本研究では、訪問看護師とショートステイまたは認知症対応型通所介護施設(以下、レスパイトケア施設)に所属する看護師への、郵送による無記名自記式質問紙調査、および訪問看護師とレスパイトケア施設看護師への半構成的インタビュー調査を段階的に実施した。 2021年度は、訪問看護師5名と、レスパイトケア施設看護師7名に対し、認知症を持つ人に関するケアを行う上での、訪問看護師とレスパイトケア施設看護師間の連携の現状、および連携の課題について、個別に半構成的インタビューを実施した。双方の看護師が互いの情報共有の機会が少ないと感じていた。また介護支援専門員や生活相談員を介した情報共有となることが多く、情報伝達が確実に行えないことや、ケア提供にタイムラグが生じるという課題が明らかとなった。また看護師同士の直接的な連携により、ケアの質向上につながると感じていることが示唆された。 認知症高齢者へのケアを提供する上で、訪問看護師とレスパイトケア施設看護師間の連携は、連絡ノートや電話などを用いて少ないながらも実施されており、互いにその必要性を感じていることが明らかとなった。また、連絡ツールの更なる効率化や、互いに顔の見えない関係であるため、地域での交流の機会増加を希望していることが明らかとなった。しかし、介護保険制度上、介護支援専門員を介する情報共有が多いことや、レスパイトケア施設では生活相談員が外部との窓口となることから、看護師同士の直接的な連携を推進するためには、これら他職種との相互理解も必要となることが示唆された。
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