2017 Fiscal Year Research-status Report
思春期の子どもの概日リズム睡眠障害のケアプログラムに関する研究
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17K17524
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Research Institution | University of Human Environments |
Principal Investigator |
鈴木 善博 人間環境大学, 看護学部, 助教 (60780111)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 概日リズム睡眠障害 / 思春期 / こども / ケアプログラム / 現象学的アプローチ / フィールドワーク / インタビュー |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年の6月より、研究者の所属大学と研究フィールドとなるA病院での研究倫理審査を経て、情報収集を行っている。現在までに、研究対象者(思春期の子ども)8名を中心に、フィールドワークを21回実施している。研究参加者には、A病院の医師4名と看護師6名からの同意得て、外来と入院中の治療や、診察への陪席、看護師の援助の内容をフィールドノーツにまとめている。同時に研究対象者の子どもにインタビューを進めている。インタビューは4名から聴取中である。 概日リズム睡眠障害について子どもたちは、体験を語る中で様々な捉え方をしていることが解ってきつつある。心を病んでいるのではないという語りや、体質に逆らうことができないなどの疑問や不安を、大人に打ち明けられず悩んでいる。家族との関係にも影響しており、学校の友達との付き合いも不登校を同時に体験するため、複雑になるケースもあった。また、概日リズム睡眠障害の子どもは、主に3つのパターンに分類できるのではないかという仮説を考えている。第9回のアジア睡眠学会で研究成果を発表予定である。 看護師は入院中に関わる機会が多いが、起床と光療法、内服を促す。大人しい概日リズム睡眠障害の子どもは指示に従うため、深く関わらないことが多い。午睡の防止や昼間の活動に関しては、口頭での確認のみであったり、退院後の生活に関して一緒にイメージするなど思春期という特性を考慮したケアは比較的少ない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
日比の仕事を行いながら、他の施設であるA病院にフィールドワークに行くことに、限界があったため、予定の半分程度しか情報を集められていない。 スーパーバイズを得るのが遅くなり、分析の進行が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年中にフィールドワークを終了し、分析まで進める。目安として、9月までフィールドワークとインタビューを行う。 分析を12月まで行い、ケアプログラムの骨子となる部分を明らかにする。 平成31年の1~2月でケアプログラムを作成し、2月中に内容に関して医師と看護師にヒアリングを行う。平成31年3月~8月まで介入研究を行う。
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Causes of Carryover |
本研究で一番費用を要するのは、介入研究の際に使用するアクチグラフ一式である。この費用捻出のため、1年目の支出を抑え2年目に繰り越す予定であった。
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