2021 Fiscal Year Research-status Report
介護老人保健施設での看取り援助の質向上を目指す教育プログラム開発
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17K17527
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
上山 ゆりか 藤田医科大学, 保健衛生学部, 講師 (20773154)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 介護老人保健施設 / 看取り / 教育 / 認知症ケア |
Outline of Annual Research Achievements |
超高齢多死社会の現代、高齢者の終末期医療・介護をどこでどのように支えるかが喫緊の課題となっている。2009年には介護老人保健施設(以下、老健とする)においても看取り加算が導入された。今や老健は、在宅復帰を目指して機能訓練による心身の健康維持や回復をはかることだけでなく、終の棲家としての看取りケアの役割も担う。その実際は、重度の機能障害をもち慢性機疾患の晩期にある高齢者も多かったり、認知症により意思疎通困難な状態の高齢者も少なくなく、その人らしい最後をどのように迎えるのが望ましいのか看取りケアに対する関心が高まっている。 本研究では、高齢者施設での看取り援助の内容やその研究の動向をさぐり、老健における高齢者の看取りケアにどのような教育が求められているのかを推察した。文献レビューでは、高齢者の看取り、さらに施設でも非常に多数をしめる認知症高齢者へのケアの側面から、高齢者の看取りケアとしてどのようなことが求められているのかをまとめた。 レビューでは教育ニーズはつかめたものの、どのように教育をしていくかについては不十分が点があった。そのため、高齢者ケア教育に関わる看護師・医師と合同会議を行い、教育ニーズと実際の教育現場でのスタッフ教育への課題とをすり合わせ、より具体的に、介護職、看護職への教育に求められているものを探索した。 最終年度は、これらをもとに、老健での看取り援助のための教育内容(看取り期のアセスメントや苦痛への緩和方法、認知症高齢者への意思決定支援、グリーフケアに関する教育ニーズ)や、その方法を調査し、教育プログラムの構築を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、介護老人保健施設での打ち合わせを含め、研究の協力を得られがたい状況が続いている。今後、オンラインで進められる範囲で工夫しおこなっていくが、補助業務期間の延長を依頼している。
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Strategy for Future Research Activity |
介護老人保健施設での看取り内容に関する質問紙調査の結果を踏まえた、介護職・看護職への教育プログラムを検討し、新型コロナウイルス感染状況に配慮しながら、調査を実施する。
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Causes of Carryover |
オンライン学会のため旅費を使用しなかった。またフィールドにでむくことができず旅費を使用しなかった。次年度はフィールドに出向くための旅費やデータ収集・分析にかかる物品費、テープ起こしやデータ整 理のための人件費・謝金、郵送に伴う費用等の使用が見込まれる。
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