2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of DST to nursing home centered on certified nurse in dementia nursing
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17K17530
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Research Institution | Kobe University of Welfare |
Principal Investigator |
藤田 益伸 神戸医療福祉大学, 社会福祉学部, 講師 (90537797)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 認知症 / 認知症看護認定看護師 / 多職種連携 / 介護負担感 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度に実施した姫路市内の高齢者居住系施設の看護・介護職員を対象とした質問紙調査の自由記述部分について分析した。カテゴリー分析の結果、介護職員の心理的負担は、①業務の煩雑さや利用者の重度化による負担感、②職員同士で相談できず対応がばらばらになる孤立感、③ワンパターンな業務を繰り返す停滞とケアに対するあきらめと将来への不安の無力感、に陥っていることを示した。これら認知症介護の心理的負担感と離職防止策について、学会での発表と論文執筆をして成果を公開した。次に、介護老人福祉施設にて認知症サポートチームを結成し、BPSDの改善に向けたアクションリサーチを展開した。研究者、認知症看護認定看護師、施設職員の間でメーリングリストを活用して、タイムリーな情報共有を行いながら3事例への介入を実現した。その後、当該施設職員に対して介護負担感と自己効力感に係る質問紙調査を実施し、結果を分析している段階である。ただし、(1)一部の職員しか活動に参加していない、(2)管理職クラスが活動を十分に理解していない、(3)医療職、外部専門機関との連携に至っていない、といった課題が明らかになった。以上の取り組みについては2020年度に学会発表、論文執筆により成果を発表する予定である。受入施設側の人事異動や組織体制の変化、新型コロナウイルスによる施設面会禁止などにより当初予定よりも計画が遅延することとなった。コロナウイルスの沈静化が進み次第、研究を再開する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
概ね月1、2回の認知症サポートチームの介入を実施できたものの、2018年度にみられた受入施設側の人事異動や組織体制の変化による遅延を取り戻すには時間が足りなかった。また、新型コロナウイルスによる施設面会禁止などにより当初予定よりも計画が遅延することとなった。コロナウイルスの沈静化が進み次第、研究を再開する。
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Strategy for Future Research Activity |
認知症サポートチームの活動の中で、(1)一部の職員しか活動に参加していない、(2)管理職クラスが活動を十分に理解していない、(3)医療職、外部専門機関との連携に至っていない、といった課題が明らかになった。特に個人レベルへの対処に加え、チーム作り、ケア会議の効果的運営、ミドルマネジャーの育成が課題解決に必要と考えられた。職員のケアの質を向上し、チームワークを向上させる手段として、認知症高齢者と職員の面接場面を撮影することに着目した。認知症看護認定看護師の監督のもとで面接場面を録画し、良い(悪い)接し方に関する教材を作成する作業を通じて、チームワークの向上と省察学習の深化を目指す。教材の活用後、認知症理解および職員の介護負担感等の減少に寄与するか否かについて改めて質問紙調査を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
2018年度に受入施設の組織体制の変化等により、介入研究の実施時期が約6ヶ月遅くなった。また2019年度末に新型コロナウイルスの発生に伴い、介入研究を中断せざるを得なくなった。そのため、当初予定していた直接経費を使用できなかったため、次年度に持ち越すことになった。
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Research Products
(2 results)