2017 Fiscal Year Research-status Report
退院支援の質向上を目指した病棟看護師教育プログラムの開発
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17K17533
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
進藤 真由美 山形大学, 医学部, 助教 (30638523)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 継続看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
病棟看護師の退院支援実践向上のために、訪問看護との連携時の退院前後での看護情報の伝達・共有の機会から学びを得られる実践型の教育プログラム構築に向け、現状把握を行った。 山形県内の訪問看護事業所63カ所を対象に、病棟看護との連携時の満足度や意見について調査を実施した。退院前の病棟との情報共有(複数回答)はカンファレンス93.1%、看護サマリー91.4%、連携室担当者経由81.9%、患者・家族との面会75.9%等の形式で実施されていた。退院後の病棟への情報提供(フィードバック)(複数回答)は、訪問看護報告書67.2%、退院後訪問47.4%、事例検討会33.6%等の形式で実施されていた。退院前後の看護情報共有に対する満足度(5段階)はどちらでもない45.7%、やや満足36.2%、やや不満13.8%の順であった。満足度を選択した理由(自由記載)では、42名から回答が得られた。自由記載の内容は、とても満足、やや満足の回答者を「満足群」、どちらでもないを「中間群」、とても不満、やや不満の回答者を「不満足群」として、群毎に内容を分類した。「満足群」では概ね選択した満足度に見合った理由の回答が得られたが「中間群」「不満足群」では、在宅で必要な情報が得られないことへの不満や病棟看護師の在宅への理解不足等を指摘する意見が散見された。 以上のことから、退院患者の在宅療養を支える訪問看護師は病棟からの看護情報を活用している者も少なくないが、病院から送られた看護情報のみでは不足を感じ自ら情報を得るために面会や連携室を通じて病院にアプローチしている現状が明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究者の本務多忙の為、病棟看護師への現状調査が予定通り実施できず、教育プログラム案の構築に至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度に実施できなかった部分については、現在既に着手しており調査結果の分析から速やかにプログラム案の作成を行う。作成した教育プログラムについては既に2カ所のフィールドで運用許可を得ている為、30年度中に試用し実用上の課題点のあぶり出しを行う。
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Causes of Carryover |
30年度に予定していた病棟看護師の現状把握の調査が実施できなかったため、次年度使用額が発生した。繰越額は、調査実施のための物品調達や分析用の備品購入に使用する。
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