2019 Fiscal Year Annual Research Report
Exploring new markets for Adult day care services in the community comprehensive care system
Project/Area Number |
17K17536
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
成瀬 昂 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (90633173)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 通所介護 / ケアの質 / 患者経験 / カルテ調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
通所介護事業所のサービス提供内容の可視化とその評価指標を作成する目的で、通所介護利用者へのインタビュー、およびカルテ調査を行った。実践者の日々の体験に基づき、現場変革につながりやすいアウトプットを導くことを目的に、Community based participatory researchの手法を参考にした。具体的には、東京都内の通所介護事業所管理者・職員11名と研究者で継続的に議論し、研究目的・手法・分析を実施した。 申請者が作成した「通所介護サービスのサービス提供プロセスのロジックモデル」に基づき、通所介護サービス利用者3名への個別インタビュー、および管理者・職員らとのグループディスカッションを行い、通所介護サービス利用中の利用者経験(17項目)とその評価方法の試行版を開発した。 都内の通所介護事業所にカルテ調査の協力を依頼し、9事業所の協力を得、通所介護利用者360名のデータを収集した。360名の利用者の「利用者経験」の分布に対し、主成分分析を用いて統合したところ、①社会交流、②保健・衛生管理、③食事・運動、④家族介護者支援、の4つに統合することができた。 開発した17項目によって、①利用者の具体的な経験、②それぞれの経験がもつ意味、の2側面が明確に可視化されたと考える。これにより、通所介護を利用していない高齢者や障害を持つ地域住民・関係者に対する、通所介護サービス機能の適用可能性を議論・検証することが可能となったと考える(これについて関係者との議論を残すことを予定していたが、社会情勢を鑑みとりやめた)。今後、その測定の信頼性・妥当性、および利用者アウトカムとの関連を検証することによって、通所サービスの質の評価指標としても活用可能になると期待される。
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