2017 Fiscal Year Research-status Report
高血圧者への当日紹介状発行による受診勧奨の持続効果の検証:職域層別無作為化比較
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17K17539
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
呉代 華容 滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (30708681)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 高血圧 / 医療機関受診 / 健康診断 / 介入 / 紹介状 |
Outline of Annual Research Achievements |
心血管病の発症・進展による死亡やQOL の低下を抑制するためには、病初期からの適切な高血圧治療が推奨されているが、わが国の高血圧人口のうち降圧剤治療を受けている者は半数程度でしかなく、高血圧者への受診勧奨と血圧管理とが強く求められている。ところが、具体的な受診勧奨方法についてはエビデンスが不足しているのが現状である。本研究では健診現場での紹介状即日発行による受診勧奨が、継続的な高血圧治療やその後の血圧管理に寄与するかという持続的効果を評価するとともに、その他の生活習慣病への波及効果について評価することを目的とする。 対象健康保険組合では2016年健康診断時にⅠ度高血圧以上を認め、更に2017年健康診断時にⅡ度高血圧を認めた者を対象に、事業所ごとに無作為に2群に割り付け、片群にのみ健康診断の場で医療機関への紹介状を発行するという介入研究が予定通り実施され、割り付けが完了した。本研究ではこの研究をふまえ、紹介状発行による持続的効果と波及効果の検証を行うものである。平成29年度は、ベースライン時データとなる2017年の健康診断データの提供を受け、データ整理の上でデータセットの基礎部分を作成した。また、生活習慣に関する意識、医療機関受診理由に関する自記式質問紙調査を実施し、回収を完了した。循環器病予防学会学術集会、高血圧学会総会等の関連諸学会に参加し、高血圧管理に関する情報収集および情報交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
健康診断データの整理と自記式質問紙調査は計画書の予定通り実施できた。ただし、レセプト情報からの抽出項目についての決定が遅れており、レセプト情報のデータベース作成ができていないことから、やや遅れているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
2017年の健康診断データベースに2018年・2019年の健康診断データ、2017年1月から2018 年12月までのレセプトデータ、質問紙調査データを突合したデータセットを作成予定である。それにより、持続的な介入効果や他の生活習慣病等への波及効果が認められるかを検証する。
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