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2017 Fiscal Year Research-status Report

Analysis of environmental contamination by Helicobacter spp. and it's infection routes to humans in Nara prefecture.

Research Project

Project/Area Number 17K17546
Research InstitutionNara Medical University

Principal Investigator

堀内 沙央里  奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (40794334)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
KeywordsHelicobacter pylori / 感染経路 / PCR / LAMP
Outline of Annual Research Achievements

医の倫理審査委員会の承認を得た後、県内において1対象市町村を決定し、本研究にてHelicobacter pylori遺伝子が検出された対象者が希望すれば受診や相談ができるよう県内1医療機関と提携を結んだ。今年度は、研究参加者15名から採取した糞便検体の解析を行った。便検体からのH. pylori遺伝子の検出と型別には、抽出したDNAに対し、H. pyloriが特異的に持つ2つの遺伝子(cagA, glmM)への遺伝子解析(PCRとDNAシークエンシング)を行った。同時に、寒天平板培地により便検体からH. pyloriの直接分離を試みた。
遺伝子解析の結果、15検体中9検体(60%)からH. pylori遺伝子(cagA, あるいはglmM)が検出された。この9検体中には、過去にH. pyloriの除菌治療を受けた対象者から得られた検体も含まれており、再感染やH. pylori除菌治療に関する新たな知見が得られる可能性もある。さらに、9検体中1検体は、寒天平板培地による便検体からのH. pyloriの直接分離が可能であった。
今後はこれらの感染経路を解明するため、便検体採取の際に対象者に実施した質問紙調査から得られた生活環境や生活実態の情報をもとに、対象者や対象地域の生活環境からH. pylori遺伝子の検出を試みる予定である。そして、さらに対象を増やし、一連の研究を実施していく予定である。
H. pyloriの検出法については、現在画一的な方法があるとは言い難いため、本研究と並行して一般病院の検査室や開発途上国においても利用可能な迅速で感度の高い遺伝子検査法;LAMP(Loop-mediated Isothermal Amplification)法の開発を進め、本研究への応用を検討する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今年度に引き続き、来年度もさらに検体の収集、および解析が進むと考えられる。
また、本研究を実施する過程において新たにみつかったH. pyloriの検出のためのLAMP法の開発という課題に対しても現在研究を開始している。このLAMP法が確立されれば、本研究の目的達成に大きく応用、貢献ができると考えられる。

Strategy for Future Research Activity

来年度も同対象市町村にて、継続して便検体、および生活環境からの検体を採取し、H. pyloriの検出と感染経路の解明を進めて行く。
それと並行して、H. pyloriの検出のためのLAMP法確立のための実験を行い、本研究および一般検査への応用を検討していく。

Causes of Carryover

次年度は、対象を拡大して今年度に実施した糞便検査に加え、生活環境調査を進めていく予定である。さらに、現在開発中であるLAMP法の確立に向けての実験にも取り組んでいく。そのため、これらの調査、旅費、そして実験にかかる支出が考えられる。
同時に、本研究によって得られた成果を学術集会などにおいて積極的に公表することを考えているため、それらにかかる支出も見込まれる。

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Published: 2018-12-17  

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