2017 Fiscal Year Research-status Report
地域在住高齢者の健康寿命延伸に資する腎機能保持を考慮した栄養摂取量の検討
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17K17553
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Research Institution | Morinomiya University of Medical Sciences |
Principal Investigator |
関口 敏彰 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 講師 (10739626)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | たんぱく質摂取 / 腎機能低下 / 地域在住高齢者 / 健康寿命の延伸 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は高齢者長期縦断疫学研究であるSONIC研究のベースライン調査から6年後の追跡調査を実施した。29年度はベースライン調査時に80歳だった対象者に会場調査を行い、兵庫県伊丹市にて5回、朝来市にて5回、計10回実施した。調査項目に変更はなく、身体測定、血液検査、問診、栄養摂取量調査等を行った。 また、前年度までのSONIC研究の調査にて収集し凍結保存した血清検体を用いて、ベースライン調査時と3年後追跡調査時の血清シスタチンCを測定した。70歳は358名、80歳は306名、90歳は56名、計720名で2回分の1,440検体の結果をデータベース化した。 これまでに本研究組織体制にて得られた研究結果を用いて、2017年7月23日~27日にサンフランシスコにて実施されたThe 21st IAGG World Congress of Gerontology & Geriatrics(題:Association between protein intake and change in renal function among Japanese general old subjects : SONIC study)と、2017年6月14日~16日に名古屋にて実施された第59回日本老年医学会学術集会(題:地域一般高齢者における腎機能保持とたんぱく質摂取量との関連について~SONIC studyを用いた縦断研究~)にて成果を発表した。この発表ではシスタチンCではなくクレアチニンを用いて算出した腎機能であるeGFRの低下速度をアウトカムとしたものである。超高齢者を対象者に含む先行研究は国際的にも希少であり、今後のシスタチンCを用いて行う本研究の基盤となる成果が得られた。研究発表の他に、栄養疫学手法や簡易型自記式食事歴法質問票(BDHQ)に関する情報収集として関連学会において情報収集も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
会場調査による研究調査は当初の計画通りに実施することができた。また、凍結保存した血清検体によるシスタチンCの測定も予定通り行うことができた。 本研究に関連する研究発表も予定通り行うことができ、今後の研究の方向性も示すことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は90歳の6年後追跡調査を予定している。対象者が高齢化しているため、無理のない協力依頼と調査時の安全配慮に努める。 29年度の研究にて得られた成果を関連学会にて発表と論文化することも目指し、広く社会に結果を発信することにも努める。
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Research Products
(2 results)