2020 Fiscal Year Research-status Report
地域在住高齢者の健康寿命延伸に資する腎機能保持を考慮した栄養摂取量の検討
Project/Area Number |
17K17553
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Research Institution | Morinomiya University of Medical Sciences |
Principal Investigator |
関口 敏彰 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 准教授 (10739626)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 腎機能低下の予防 / たんぱく質摂取 / 地域在住高齢者 / 健康寿命の延伸 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は後期高齢者疫学研究であるSONIC研究の追跡調査(会場調査)が、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を予防するため実施できなかった。そのため、これまで本研究組織体制の会場調査から得られた身体測定、血液検査、問診、栄養摂取量調査、また本研究課題への科学研究費助成事業を通して得られた血清シスタチンCの測定結果をデータベースへの入力作業などを行なっていた。しかし、2020年度はオンライン授業への対応などのため、教育活動への従事に多くの時間と労力を要する状況になってしまい、データベース構築作業やそれをもとにした論文作成などに費やせる時間が限られてしまい、思うような成果をあげることができなかった。栄養疫学手法や簡易型自記式食事歴法質問票(BDHQ:brief-type self-administered diet history questionnaire)に関する情報収集として関連学会に参加することも本年度の計画に組み入れていた。栄養摂取量の調査結果はその信頼性及び妥当性について十分な対応が求められるものであるため、このことに関する情報収集が不可欠である。そのため関連学会への参加を計画していたが、感染予防のためオンライン形式となり、情報収集の機会として大きな制限が生じたこともあり、この点においても十分な成果をあげることができなかった。以上の理由により本研究課題については延長の申請を行い、受理されたところである。2021年度は効率的かつ効果的な情報収集及び論文化などを進める必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
業務において、オンライン授業への切り替えに伴う教育活動に関するものの占める割合が大きくなってしまい、研究活動に充てる時間を十分に確保することができなかったため、予定よりも遅れた状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
構築したデータベースの最終的な確認を進め、ベースライン時のたんぱく質摂取量と、ベースライン時と追跡調査時の腎機能を比較することで得られる腎機能低下速度との関連を調べる。この結果を論文として発表することを目指し、2021年度中に成果を公開できるよう、研究協力者の支援を得ながら進めていきたい。
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Causes of Carryover |
2020年度は教育に関する業務割合が多くなったため、研究活動に充てる時間がなく計画通りに進めることができなかった。また、栄養疫学関連の学会参加が困難になり、これに関する情報収集もできなかった。そのため論文化や研究発表にまで至らず、予定していた予算も執行できず次年度使用額が生じた。 2021年度は教育業務の調整を行い、情報収集と論文化を進め、これらに必要な支出に対して本助成金を使用する。
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