2018 Fiscal Year Research-status Report
0歳児の虐待発生の予防を目的とした父親向け教育プログラムの開発と効果の検証
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17K17554
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Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
足立 安正 兵庫医療大学, 看護学部, 助教 (20708490)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 父 / 育児 / 教育プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は次の2つの調査結果の分析を行い、この調査結果から父親に対する教育プログラムを考案した。 1.父親の育児行動の実態と母親の育児不安との関連 生後1-2か月時点と5-6か月時点の両方での回答が得られ、さらに両親での回答が揃っていたのは対象者665組のうち219組(32.9%)であった。生後1-2か月時点の父親の平均年齢±SDは33.7±5.3歳、母親の平均年齢±SDは32.1±4.5歳であった。子どもの数は父親、母親とも1.6±0.7人であった。生後5-6か月時点の母親の育児不安高群と関連のあった生後1-2か月の状況では、「母親の休日の育児時間」「母親の育児満足」「母親の否定的感情の認知」であった。また、児童虐待との関連が指摘される親性との関連についても分析を行った。生後5-6か月時点の父親の親性と関連のあった生後1-2か月の状況では、「父親の年齢」「育児家事行動得点」「夫のサポート得点」であった。 2.地方自治体が実施する出生前教育プログラムに関する全国調査 全国の市区町村を対象に出生前教育プログラムの実施状況とその内容について調査を行った。調査対象である1,914か所の市区町村の母子保健主管課のうち、643か所(回収率33.6%)から回答が得られた。そのうち、2017年度中に両親学級を実施していたのは410か所(63.9%)であった。両親学級の参加者について回答が得られたのは379か所で妊婦の参加50,355人、パートナーは375か所で参加者数33,944人であった。参加者のうち67.4%が夫婦で参加されていたと推察される。実施内容では、父親の役割の講義352か所(54.8%)であった。また、演習ではオムツ交換が330か所(51.4%)、抱っこが332か所(50.2%)の順に多かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成30年度に考案した教育プログラムを次年度の春頃に実施予定であったが、研究協力機関との調整により夏頃に実施することとなった。したがって、当初予定していたスケジュールからはやや遅れている状況にある。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度春に教育プログラム実施に係る倫理審査を受け、研究対象者のリクルート等を実施の上、夏頃に開催を予定している。プログラム開催後に郵送法によるアンケート調査を実施し、プログラムの効果を検証する。
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Causes of Carryover |
2019年度春頃に開催予定であった教育プログラムが夏頃に変更となった。そのため、プログラムに必要な物品の購入を2018年度中にはしなかったため、次年度使用額が生じた。2019年度にプログラムに必要な物品の購入をし、それらの費用を支出する計画である。
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