2018 Fiscal Year Research-status Report
Development of a community-based group brief-intervention and evaluation of its long-term effectiveness in Kenya
Project/Area Number |
17K17555
|
Research Institution | Tenri Health Care University |
Principal Investigator |
高橋 里沙 天理医療大学, 医療学部, 講師 (90596206)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 飲酒 / アルコール |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、個人対象簡易減酒プログラムの質的評価結果をふまえて、集団を対象とした簡易減酒プログラムを地域住民(当事者)と共に開発し、その中~長期的評価を検証することを目的に計画した。今年度は、昨年度実施した聞き取り調査の分析と、それを踏まえて、集団簡易減酒プログラムを作ること、及びその実施であった。 聞き取りの内容を分析したところ、プログラムの効力が中~長期的に継続するためには、環境や、経済的な問題が大きいこと、一時的な減酒につながっても、継続するためには、その後の当事者のおかれる環境が大きく影響しているということがわかった。また、調査対象者の、ハイリスク飲酒者の中には、生活のために自らもしくは家族が酒を醸造し、販売しているという状況にある人が複数存在し、その収入によって生活が成り立っている状況のため、単に一般的な減酒プログラムを実施することで、効果を得ることは、非常に難しいということがわかった。 これらの地域及び、対象者の特性を踏まえた、効果的な介入プログラムの開発について、地域住民の声を反映させていくことに、非常に時間を要した。また、生活のために、違法酒を醸造、販売している状況にあり、本来であれば、それに変わる経済活動を考えプログラムに組みこむことが本当の意味での持続可能なプログラムになるのではないかと考えられたが、今回の介入プログラムでは、就職支援や就職に繋がる技術の習得支援など、違法醸造酒の販売に変わる経済活動のために支援をプログラムに組むことは、難しいという判断になった。しかしながら、今後考えていかなければならない重要な課題であると考える。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
第一段階で実施した聞き取り調査の分析から、違法アルコールを醸造、販売する住民の背景や、飲酒にいたる背景、減酒や断酒に至ってからの対象者を取り巻く環境が明らかになり、第二段階の、そのことを考慮する減酒プログラムの開発に時間を要したため、今年度実施予定であった、第三段階であった介入調査が、予定通りできなかったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初は、平成30年度に実施予定であった、第3段階にあたる介入調査を実施する。
|
Causes of Carryover |
本来であれば、対象者のリクルート、ベースライン調査、介入を実施する予定であったが、予定が次年度実施に遅れたため。
|