2018 Fiscal Year Annual Research Report
Establishing novel and safe simulator training model for upper gastrointestinal endoscopic hemostasis
Project/Area Number |
17K17591
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菅野 武 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (30757886)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | シミュレーション / 消化性潰瘍 / 内視鏡的止血術 |
Outline of Annual Research Achievements |
東北大学と素材メーカーであるデンカ社とが協力して、消化性潰瘍出血モデル作成を進め第4次のプロトタイプ作成まで進んでいる。サンプルができるごとに疑似的に出血させ内視鏡的な止血操作を試みる実験を繰り返している。デンカ社と年度内で3回のミーティングを行っており、実験結果(当方)や素材作成時の問題点(デンカ社)を共有し話し合っている。内視鏡用クリップで把持できる適度な弾性を再現できたが、加熱時の樹脂素材の熱変性と導電性の問題がある。科研費により内視鏡止血時のクリップや通電処置用の用具などの実費、および国内外の学会参加によるシミュレーション教育の現状確認と意見交換を行った。 東北大学病院臨床研究推進センター(CRIETO: Clinical Research, Innovation and Education Center, Tohoku University Hospital)の支援の下デンカ社と東北大学の間で秘密保持契約ならびに共同研究契約を締結し、止血モデルに関する特許を国内および国際で申請した。また、同モデルを用いて内視鏡学習者を対象とした「上部消化管内視鏡的止血術訓練用の潰瘍模型を用いたシミュレーションモデルの有効性および潰瘍止血術の処置時間に関する教育介入研究」が東北大学倫理委員会により承認を受け、現在東北大学およびMcMaster Universityでレジデントを対象として共同研究として進行中である。本来3か年計画の最終年度として2019年度内に本研究のデータを集積し学会や論文などで報告する予定であったが、発展研究としての「合併症が再現でき消化管の層構造をもつ、安全な内視鏡治療手技モデルを開発する」が最終年度前年度応募として基盤研究Bに採択されたことに伴い、今後はESDを念頭に置いた内視鏡処置モデルの開発と並行して潰瘍止血モデルの有効性を検証し報告する。
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