2018 Fiscal Year Annual Research Report
Phase decomposition controlled by nano-plastic deformation and their functionalization based on chemical process in lamellar Ti-Al alloy
Project/Area Number |
17K17609
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
魏 代修 東北大学, 金属材料研究所, 特任助教 (20785810)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ナノ多孔体 / 脱成分 / 光触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、層状構造有するTi-Al合金に対し、超微細塑性加工と相分離の融合による超高アスペクト比微細周期立体構造の簡便な製造プロセスの開拓を行った。また、Ti-Al合金を用いて優れた光触媒機能を有する酸化チタンの創製の可能性を検討し、層状組織による高機能光触媒製造の開発を行った。 具体的には、Al過飽和Ti3Al 単結晶に対して、超微細塑性加工によるTiAl相の析出サイト制御を行い、高度に制御されたラメラ組織の作製が成功した。そのTiAl相の選択溶解により、リソグラフィーでは不可能な超高アスペクト比ナノ格子アレイの作製が成功した。一方、選択溶解による得られるナノ構造に脱合金化を施し、光触媒として機能する酸化チタンのナノ多孔体化構造を創製した。NaCl水溶液中での電解腐食によりTiAl相を選択的に溶解し、超高アスペクト比のナノフィンアレイが創製した。また、水酸化ナトリウム水溶液中の浸漬による合金のAl成分を選択溶出し、ナノ多孔体の創製が成功した。溶液の濃度、温度及び浸漬時間などの最適条件を挙げた。得られたナノポーラス構造を観察し、脱成分のメカニズムを検討し、材料物理化学の立場から原理を明らかにした。上記の手法で得られるナノ多孔体構造を持ち酸化チタンの超親水機能は、水接触角の測定により評価を行った。本研究で得たナノ多孔体酸化チタンの光触媒活性向上のため、金属Ptと酸化チタンの複合触媒材料の創製と機能向上を考えている。 本研究は、ナノ塑性加工と化学プロセス研究の融合を指向した独自の視点で、軽量耐熱材料として研究されてきた層状組織Ti-Al合金に斬新な機能を付与しようとする。この成果は、学術誌論文への投稿のほか、国内学会で1件と国際会議で1件の表彰を受ける等、非常に高い評価を得ている。
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