2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K17610
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
齊藤 明 秋田大学, 医学系研究科, 助教 (90591751)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 野球肘 / 円回内筋 / 尺側手根屈筋 / 浅指屈筋 / 超音波エラストグラフィ / 投球 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は本学主催の投球障害予防教室を5回開催し、約160名の少年野球選手に対して超音波エラストグラフィを用いた前腕屈筋・回内筋群(円回内筋、尺側手根屈筋、浅指屈筋)の硬さ、上下肢の関節可動域やアライメント評価、脊柱のアライメントの計測、ハイスピードカメラを用いた投球フォームの測定を実施した。また質問紙にて野球歴やポジション、1週間の練習時間、上肢の疼痛等を聴取した。 その結果、円回内筋および尺側手根屈筋は野球肘の内側障害において健常野球少年よりも有意に硬いことが明らかとなった。またこれらは1週間の練習時間との間に有意な相関関係を認め、円回内筋においては肩関節外旋可動域との間にも有意な相関関係を認めた。しかし浅指屈筋の硬さは両者間で有意な差は見られなかった。これらの結果は国内の学会で発表し、円回内筋の結果については国際学会誌へ掲載された。またデータの解析は現在も継続中である。 脊柱アライメントは立位においては野球肘の内側障害および健常野球少年間で有意な差は認められなかったが、片脚立位時では内側障害において有意に胸椎が後彎し、体幹全体が後方へ傾斜していた。胸椎の後彎角は肩甲骨のアライメントと相関しており、野球肘発症の一要因であると考えられた。しかし前腕屈筋・回内筋群との間に有意な相関は認められなかった。これらの結果は、国内の学会で発表し、現在英語論文としてまとめており国際学会誌へ投稿予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度の計画通りのデータ計測ができ、また国際学会誌へ論文が掲載された。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度に計測したデータの解析を継続し、その結果を英語論文としてまとめ、国際学会誌へ投稿する。また国内外での学会で発表を行う。
|
Causes of Carryover |
論文の掲載料を考慮していたが、使用することがなかったため差が生じた。次年度は当該研究の結果をこれまで以上に国内外での学会で発表し、また英語論文を執筆していく予定である。そのため旅費や英文校正料・掲載料として使用する。
|
Research Products
(3 results)