2017 Fiscal Year Research-status Report
Effects of urbanization on water purification of wetlands in the monsoon Asia
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17K17662
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
乃田 啓吾 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教 (60646371)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 表流水水質 / 生活排水 / 都市化 / 土地利用 / 湿地 / ビエンチャン |
Outline of Annual Research Achievements |
流域内の4か所において流量の連続観測体制を整える。観測地点は、都市部から湿地域への流入点(2箇所)、農業排水の合流点、対象流域下流端とした。 流域内約20地点において水質サンプルを採取した。水質の観測項目は、全窒素、全リン、硝酸、アンモニア、リン酸、浮遊物質、全有機炭素とした。最終的に、月単位の栄養塩収支の検証に用いるため、現地調査は雨季(7月)および乾季(10月)に行い、季節変動を把握した。流量の連続観測および水質サンプリングを継続する。流量の連続観測データと複数回の水質データから、日単位の流入負荷データを作成する。日単位の流入負荷データにより、年単位の物質収支推定精度の向上、特に、雨季の洪水時の物質収支についての検討が可能となる。 上記の水環境モニタリングの成果について、国際学会PAWEESで口頭発表し、Paddy and Water Environment誌に論文が受理された。 湿地に流入する流量水量および流入負荷量を評価可能な水質浄化過程を表現するモデルを構築するため、浄化過程における汚濁負荷の沈降と巻き上げを考慮することで、水田からの排水による希釈効果や、雨季/乾季の変動を再現できるよう工夫した。今後は,構築したモデルを用いて、将来予想される都市部の人口増加や集水域における水田減少等の社会経済変化が、流域全体の水・物質動態および湿地の水質浄化機能に与える影響について、雨季/乾季の季節ごとに評価する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
流域内の4か所において流量の連続観測体制を整えた。観測地点は、都市部から湿地域への流入点(2箇所)、農業排水の合流点、対象流域下流端とした。 流域内約20地点において水質サンプルを採取した。水質の観測項目は、全窒素、全リン、硝酸、アンモニア、リン酸、浮遊物質、全有機炭素とした。最終的に、月単位の栄養塩収支の検証に用いるため、現地調査は雨季(7月)および乾季(10月)に行い、季節変動を把握した。 湿地に流入する流量水量および流入負荷量を評価可能な水質浄化過程を表現するモデルを構築するため、浄化過程における汚濁負荷の沈降と巻き上げを考慮することで、水田からの排水による希釈効果や、雨季/乾季の変動を再現できるよう工夫した。
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Strategy for Future Research Activity |
流量の連続観測および水質サンプリングを継続する。流量の連続観測データと複数回の水質データから、日単位の流入負荷データを作成する。日単位の流入負荷データにより、年単位の物質収支推定精度の向上、特に、雨季の洪水時の物質収支についての検討が可能となる。 ラオス水文気象局に蓄積されている過去および観測期間の気象データを収集する。収集した気象データおよび流入水量、流入負荷量の現地観測データを用い、平成29年度に構築した湿地の水質浄化機能評価モデルを検証する。構築したモデルを用いて、今後予想される都市部の人口増加や集水域における水田減少等の社会経済変化が、流域全体の水・物質動態および湿地の水質浄化機能に与える影響について、雨季/乾季の季節ごとに評価する。
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Causes of Carryover |
流量および水質の現地観測が当初の見込みよりも効率的に進められたため,現地作業への謝金が必要なかった.平成30年度は,当初の予定に加えて,現地の研究機関および行政機関とワークショップを開催し,本研究の成果をフィードバックする.
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Research Products
(6 results)