2020 Fiscal Year Annual Research Report
Understanding Global Trade Strategy by Studying Complex International Networks
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17K17663
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
久野 遼平 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 講師 (60725018)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ネットワーク / 潜在構造モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の最終年度は本来なら学会発表にあて国内外を飛び回る予定であった。特にスイスの共同研究者が同様の二部グラフに対する分析を行っていることがわかったため詳細をつめに渡航する予定であった。しかしながらCOVID-19の影響が思いのほか長引いたためなかなかそうはいかず、自宅で研究を細々と進めることに方向転換せざるをえなかった。新規の業績としては初年度の業績を拡張する形で新たにネットワークの潜在構造を推計する手法を考案した。論文投稿も済んでおり複雑系ネットワークの国際会議においても発表済みである。同手法はエッジ交換可能性に着目した極めてシンプルなモデルである。そのためテンポラルネットワークのみならず異質情報ネットワークやネットワークの集団にも容易に拡張可能であり今後の発展が期待される。 通関データなど二部グラフの設定を超えて豊富な情報を含むネットワークデータに対しても様々な分析をできるようになったのが一番の成果である。今後はこうして創ったモデルや知見を元に異質情報ネットワークやネットワークの集団への分析に繋いでいく。 さらに最終年度で始めたもう一つ大きなこととしては、本研究全体で考案した手法の紹介や応用を広く説明するために著書の執筆にもとりかかった。ネットワーク学習全般を対象にしているため年度内には終わらなかったが、引き続き執筆していく予定である。基礎理論やモデルの解説だけでなく本課題で分析したデータも用いた応用例も掲載していく予定である。今後もモデル開発に取り組むと同時に実データに応用し様々な知見を社会に還元していきたい。
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