2018 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of two exonucleases in the 3' end formation of piRNAs
Project/Area Number |
17K17673
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
泉 奈津子 東京大学, 定量生命科学研究所, 助教 (50579274)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | piRNA / Trimmer / Zucchini / ヌクレアーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、カイコpiRNAの末端形成において、2つのヌクレアーゼTrimmerおよびNibbler (Nbr) の使い分けを明らかにすることを目的としていた。しかし予想に反し、Nbrノックアウト細胞においてpiRNAの長さに対する影響が認められなかった。このため当初の計画を変更し、並行して作製したTrimmerノックアウト (Tri-KO)細胞を用いて、Trimmerの基質となるpiRNA前駆体 (pre-piRNA)の性質とその生成機序を解析することにした。 先行研究からpre-piRNAの3'末端は、エンドヌクレアーゼZucchini/MitoPLDによる切断、または下流のPIWIタンパク質による切断のいずれかにより形成されることが報告されており、その依存度はPIWIタンパク質の種類や種間で異なることが知られていた。Tri-KO細胞のpiRNAシーケンス解析から、カイコの場合、PIWIタンパク質の種類に依らず、両方の経路がpre-piRNAの3'末端形成に機能していることが明らかとなった。一方で、BmZuc切断に伴うphased piRNAの産生は、Siwiのpre-piRNA生成と相関しており、phased piRNAも主としてSiwiに取り込まれることが明らかとなった。また、ランダムライブラリを用いたスクリーニング解析から、BmZucにより切断されやすいpre-piRNAには特定の配列モチーフが存在することを見出した。さらにTri-KO細胞の抽出液を用いて、in vitroにおいてBmZuc切断によるpre-piRNA産生を再現できる実験系を構築し、BmZucが35 nt程度のpre-piRNAをRNAヘリカーゼBmArmi依存的に生成することを実証した。
|